笹子トンネル事故は接触事故による天井板損傷

の記事について西山豊さんから直接コメントをいただきました。私の非礼な「ゲスの勘ぐり」に対して、あらためてお詫びを申し上げるとともに、「公開された資料だけを頼りに、1年余りかけた熟考」の努力に心から敬意を払いたいと思います。

さて西山さんから紹介されたページに早速行ってみました。

ウィキペディアに浩瀚な総説が掲載されていることには驚きました。時代は進んでいるのですね。流石にいささか持て余しています。

また西山さんの原著にも接する機会を得ました。

多分、笹子トンネル崩落の新事実 (2) ―車両の接触事故が引き金か というレビューが元ネタかと思われます。アップロードの日付は2016年12月25日となっています。

詳しくはそちらを直接お読みいただければと思いますが、「公開された資料」についてだけ紹介させていただきます。

これは「国土交通省のトンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会」(事故調)の資料集の査読により発見されたとのことです。

この資料集の194~195ページに、「車両の接触等による天井板の損傷」という項目があるそうです。これは「中日本高速道路(株)報告資料」というレポートを転載したもののようです。

その要旨は以下のごとく紹介されています。

中日本高速道路会社が同社道路管制センター職員等に聞き取り調査をしたところでは、落下事故時に、天井板の損傷の直接的な原因となる事象(車両の天井板への接触等)は確認されていない。

過去には、①、②、③の天井板への車両の接触事故が確認されている…

ということで、それらの事故が紹介されているようです。

この「資料集」がリンクされているので、辿ってみました。

この資料は国土交通省のサイトの

ホーム >> 政策・仕事  >> 道路  >>  中央自動車道笹子トンネル天井板落下事故関連情報  >> トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会  >> 資料集

というところに格納されています。

全体の構造はこうなっています。

表紙・目次

・1. 事故概要と調査・検討委員会の設置等の対応経緯

・2. 笹子トンネルの基本諸元・設計・施工・維持管理状況について

・3. 調査・試験結果

この中の第3章第2節 事故区間の観察 というのが164~196ページにわたり記載されており、その中の第7項 車両の接触等による天井板の損傷(中日本高速道路(株)報告資料) というのがこれに当たるようです。

該当ページには事故の態様、損傷程度、点検作業などが表示されており、自動車の写真も掲載されていました。

以上のことから、事故調はこれらの接触事件を認識はしていた ことがわかりました。

ただ、今回の事故に結びつく可能性については検討していなかった 可能性があります。

そうすると、論点は天井板への横方向の外力が天頂部接着系ボルトにどのような影響を与えうるか に絞られてくるわけです。

事故調は「影響は無視しうる」と判断したから無視したのでしょうが、はたして無視しうるのか、ここが事実上の争点になってくるようです。

赤旗としては、この所を事故調の委員に問いただすなどの「裏とり作業」が必要になるでしょう。

それにしてもよく見つけ出したものだと思います。西山さんをはじめとする会の皆様のご奮闘に心から敬意を払いたいと思います。