2016年12月20日 を作成。2017年02月03日 に1回増補している。

今回、2回めの増補を行うことにする。

柴正博「はじめての古生物学」(東海大学出版部 2016)とポール・デーヴィス「生命の起源」(明石書店)、ピーター・ウィード他「生物はなぜ誕生したのか」(河出書房新社 2016)を読んだことが理由である。ただし3冊目はまだ読みかけで、読み終わればさらに追補が必要となるかもしれない。

いろいろな書物からつまみ食いしたせいで、相互に矛盾する記載もあり、何が何やらわからなくなっている。いずれ何かの本で一本化した上で、矛盾するものについては「異説」として掲載する方向で考えている。

原生代 原始生命の登場

面倒なのと、画面がごちゃごちゃすることから「…億年前」の表記を省くことにする。45と書いてあれば45億年前のこととする。
地学的情報は最小限にとどめ、生物の進化を中心に展開する。年代は文献により異同がある。適当にあしらっている。

原始地球
     「生物の起源~細胞生命の起源~」より転載

 

138 ビッグバン

冥王代(46~40)

46 太陽系の形成が開始。星間物質が再結集し太陽系の誕生、小惑星の集合(衝突)により原始地球が誕生。表面から千kmの深さまでは溶けた状態で、マグマ・オーシャンを形成、重い金属は地球の中心部に沈み核を形成する。

46 原始大気が形成される。気圧は100気圧に達した。二酸化炭素や窒素,水蒸気を主成分とし、微量成分としては一酸化炭素や水素などを含んでいた。酸素は反応性が高いため,分子状の酸素はほとんど存在しなかった。

45.4 原始地球ができて4000万年後に「ジャイアント・インパクト」が発生。火星並みの惑星が衝突し、地球と月が分離する。その他にも頻回に天体衝突。

43 地殻構造が安定する(地殻-マントル-外核-内核)。

41 

41 大気温の低下により多量の降雨がもたらされる。原始海洋が形成され、地球のほぼ全表面を覆う。海洋の拡大に伴い地表が出現する。

原始海洋: 原始大気に含まれていた水蒸気が温度低下によって凝結したもの。初期は亜硫酸や塩酸のため酸性、陸地の金属イオンが雨とともに流れ込んで中和される。
「月による潮の満ち干の中で元素が混合され、生命の素材となるタンパク質や核酸が生まれた」という“見てきたような”講釈があるが、とりあえず保留。

太古代(40~27) 

40 原始生命が誕生。海底の熱水噴出孔に好高温性のメタン資化菌やイオウ資化菌が登場する。独自の解糖系は持たず、超高熱を触媒を用いてATPに転換。真正細菌と古細菌の共通祖先(LUCA)となる。

40 グリーンランドで生命の最古の堆積岩。ただし現在ではこの報告はほぼ否定されている。

38 真正細菌(バクテリア)と古細菌(アーキア)の出現。両者は異なるものであり、共通祖先が想定されている。

38 3億年続いた後期重爆撃期(Late Heavy Bombardment: LHB)が終了。これに伴い安定した海洋が出現。これ以前の堆積岩は存在しないとされるため、生命活動の証明手段はない。。

37 グリーンランドで確認しうる最古の生命痕跡(濃縮12C)が発見されている。(Rosing 1999)

12Cは炭素(13C)の同位体で、生物が無機炭素を固定して有機物を合成する際にはより軽い12Cを選択的に取り込む。したがって太古の堆積岩の12Cが多ければ、その岩石の中に生物が含まれていたことになる。

35 地表温度が 57 ℃以下まで低下。

34.6 西オーストラリアで堆石層から微小な「化石」が発見される(Schopf & Packer, 1987)。現在では熱水噴出孔の周辺で生息していたものとされている。硫酸還元菌やメタン生成菌の存在も推定されている。

34.3 オーストラリアでストロマトライトが形成される。この中から最古の化石が確認されている。

ストロマトライト: 光合成細菌などが浅海域に層状に積み重なって形成された化石とされる。メタン生成代謝によりエネルギーを発生した痕跡があり、古細菌(原核生物)の一種と推定されている。

34.2 南アフリカで酸素非発生型の光合成を行う微生物のマット状構造が確認される。真正細菌の一種Chloroflexus の仲間と想定される。

34 最古のシアノバクテリアの化石がオーストラリア西部で発見される。(これも眉唾)
32.4 確実に現生生物と比較できる糸状構造をもつ微化石(Rasmussen, 2000)

32 光合成生物が発生。光合成をする最初の生物。シアノバクテリアとは別種と考えられている(水を使わず硫化水素等を用いるため酸素は発生しない)

光合成には太陽光が必要だが、これにふくまれる紫外線は有害である。このため海岸の浅瀬の海中が最初の生息場所となる。

28 地球に強い磁場が出来る。太陽風のバリアとなり、有害な粒子をさえぎるようになる

原生代 (27~7)

27 火成活動が活発化し大陸が形成される。

27 好気性細菌が登場。酸素の持つ高エネルギーを活用した肉食性バクテリアの起源となる。

25 最初の氷河期が到来。

23 藍藻(シアノバクテリア)が大量発生する。酸素発生型光合成を行い、海中および大気中に酸素を供給する。酸素は紫外線と反応しオゾン層を形成。

酸素が増えるのにはもう一つの理由があった。海中の鉄が三価鉄化を完了し、鉄イオンの酸化のために消耗される酸素が減ったためである。

22 マクガニン氷河時代。全球が凍結。全球凍結は、この他に7億年前、6億年前の少なくとも3回生じている。この頃の酸素濃度は現代の1%程度。

20 細胞核を持つ真核生物が出現。元の細胞は好熱菌(小細胞)で、原核は核膜内に収納され、細胞質は他細胞に公開される。ミトコンドリアを持つ好気性菌、葉緑体を持つシアノバテリアが細胞質内共生。

19 激しい火山活動により、最初の超大陸(ヌーナ大陸)が出現する。その後、大陸は数億年程度の周期で離散集合を繰り返す。

12 真核生物が多様な形態で発展。とくに真核藻類がシアノバクテリアと並び繁殖。このころ海中の酸素濃度が現代の水準に近づく。

8 最古の多細胞動物オクビア(カイメンの一種)が登場する。襟鞭毛虫(原生動物)が多細胞化したものとされる。原口の形成により強力な捕食能を獲得。藻類の産生するバイオマットを食料とする。

7 2回め(7億年前)と3回目(6億年前)の全球凍結

6 地上が現在と同程度の酸素濃度になる


ここまでが、生物の「前史」。先カンブリア紀と一括されることもある。

古生代(6~2.5)

6 オゾン層が形成され、有害な紫外線を遮断

6 超大陸が分裂して新しい海洋が形成される。

5.7 エディアカラ生物群(①軟体性である。②捕食性がない。③眼がない)である大型多細胞生物(クラゲ、イソギンチャク)が出現する。骨格を持つ生物も現れる。

5 カンブリア紀の大爆発