シナプスの勉強 その1 神経伝達物質

何か巨大迷路に入ったようで、何を勉強しているのか、それが脳の勉強のどの場所に位置するのかわからなくなっている。

最後は一つの哲学にならなければならないのだが、その山の頂が見えない。

ブログのいいところは徹底的に自分勝手に書いていけることだ。読者の皆さんには多少迷惑だろうが、ブログをメモ帳代わりに使わせてもらうことにする。

神経伝達物質の一覧表

モノアミン

人間の神経伝達物質ではドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、ヒスタミンが相当する。

言葉の由来はアミノ基(アミン)が一つだけ(モノ)という構造上の特徴のようだ。

これらの物質はドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンは普通は3つ並べてカテコールアミンという。3兄弟だ。セロトニンとヒスタミンはちょっと毛色が違う親戚筋だ。

定義の問題でこだわっておきたいのは、これはケミカルメディエーター(化学伝達物質)一般ではなく、神経伝達物質としての種類であるということだ。つまり神経細胞が産生し放出するケミカルメディエーターだということだ。副腎や肥満細胞が放出するカテコールアミンやヒスタミンは、定義上ふくまれていない。

モノアミン含有神経細胞の細胞体は脳幹部にあり、ほぼ脳全体に神経軸索を投射する。

アセチルコリン

α運動ニューロン、自律神経節前線維、副交感神経節後線維に分布

骨格筋の運動、副交感神経機能、記憶・学習にかかわる

アルツハイマーと関連

ノルアドレナリン

交感神経節後線維、青斑核に分布

交感神経機能、大脳賦活系の機能、

躁鬱病と関連

ドーパミン

中脳-辺縁系、黒質-線条体系に分布

報酬系調整機能

薬物依存、快感、精神分裂病、パーキンソン病と関連

セロトニン

延髄の縫線核に分布

睡眠調整機能、

鬱病と関連

グルタミン酸

興奮性神経伝達物質

記憶・学習機能、

てんかん、ハンチントン氏舞踏病と関連

GABA(γ-アミノ酪酸)

脳全般に分布、

抑制性神経伝達物質として働く

alcohol中毒、不安、睡眠、麻酔、てんかんと関連


ということで、シッチャカメッチャカの手当たり次第だ。こうなると、神経伝達物質の各論をやるのは骨折り損のようだ。

問題はむしろ、使えるものなら何を使ってでも、神経は何かを伝えようとしているということなのだ。何を伝えようとしているのかを考察するのが先決だろう。

ところが諸論文を見てもそこが見えてこない。これは結局系統発生学をやらないと出てこないのではないか。しかも神経が出来始めた初期の頃の発生学だ。