共産党大会決議案の感想

サラリと読んだところでの感想を、思いつくままに書き綴ってみる。

「いままではどうだったかな」と思うくらい、今回は素材提供的な性格の強い議案だ。情勢は反核→反戦・平和→政治→経済→暮らしと並べられ、それぞれの分野での主な出来事が並び、評価が述べられる。

評価については、これまでの闘いの中でかなり理論化された部分もあれば、箇条書き的な部分もある。正直に行って未だ思いつきのレベルを出ていないところ(グローバルな課題解決への5つの提案)もある。

大会決議という性格からして、これまで積み残してきたいくつかの理論的課題、長期戦略などの解決が必要であり、これから大会までの間に熱い議論が展開されることを期待したい。

理論的課題について

1.デモクラシーをもっと打ち出すこと

シールズが「デモクラシーってなんだ」「これだ」とやっていたが、デモクラシーはたんなる手続き問題ではない。「デモクラシー」の思想、あるいは「新しい民主主義」の思想をもっと打ち出す必要があると思う。

それはこれからの「下からの運動」を作り上げていく上でキーワードになると思う。

だから「共産党はデモクラシー(新しい民主主義)をこう考える」という打ち出しが強烈に必要だと思う。そうするとデモクラシーの運動をすすめる上で立憲主義の位置づけも鮮明になるのではないかと思う。

その辺を展開した上で、第1章の最後の段落

立憲主義、民主主義、平和主義を貫く新しい政治、すべての国民の「個人の尊厳」を擁護する新しい日本への道を開こう。

立憲主義、平和主義を貫く「新しい民主主義」の政治、すべての国民の「個人の尊厳」を擁護する新しい日本への道を開こう。

に変更してはどうか。

2.不寛容と力の政策に警鐘を鳴らすこと

国際情勢でいまみんなが一番不安に思っていることは、不寛容の気分が広がっていることである。

もちろん不寛容の気分が広がっている原因は明らかであり、経済格差の拡大と民衆の貧困化である。

それをもたらした多国籍企業との闘いがまず必要だ。TPP反対の闘いもその重要な一つとして位置づけられる。

もう一つは力の政策(先制攻撃症候群)を国際対話と国際連帯の力で封じ込めることだ。そのさい、国家主権の尊重を何よりも重視すべきである。

不寛容の気分と力の政策が結びついたとき、それは恐ろしい破壊力を生じる。支配者は不寛容の気分と力の政策を結びつけようと狙っている。

ただ今日生じている不寛容は、必ずしもファシズムと結びつくものではない。我々は「深部の力」に信頼を置かなければならない。この辺は少し書き込む必要がある。

力の政策反対、多国籍企業の横暴反対の行動が不寛容の気分と結びつくとき、それは革命的な力を発揮する可能性がある。

したがって、今一番もとめられていることは力の政策反対、多国籍企業の横暴反対の運動の展望を、より豊かにかつ具体的に指し示すことではないだろうか。

3.「中間層」の考え方を大いに発展させよう

日本の格差問題を、〝富裕層への富の集中〟、〝中間層の疲弊〟、〝貧困層の拡大〟の三つの視点からとらえると、次の特徴が浮き彫りになる。

というくだりが注目される。

中間層という言葉はオバマが使いだしたことから急速に一般化した。所得分布曲線の中央値あたりにいる人々を指すと思われ、まさにマジョリティーを形成する。

中間層という言葉にかつての「動揺するプチブル階級」のイメージはない。古典的な階級概念は、富裕層が1%にまで減少したために有効性(実践的な)を失った。

中間層概念はこれからの運動に有効だと思う。「新しい民主主義」の担い手として、さらなる概念展開がもとめられる。

4.あらゆる非暴力的手段を使って国を守る

自衛隊に関する方針は、じっくり吟味する必要がある。決議案は誤解を受ける表現を含んでいるので、再検討が必要だろう。

急迫不正の主権侵害や大規模災害など、必要に迫られた場合には、自衛隊を活用することも含めて、あらゆる手段を使って国民の命を守る。

「急迫不正の主権侵害」については相当の議論が必要だろう。字面だけ読んでいくと、「あらゆる手段」とは自衛隊の活用、すなわち戦闘行為もふくまれてしまいかねない。

もちろん「急迫不正の主権侵害」の想定はしなければならないが、安倍首相がやったような「安易な想定」は禁物である。

とりあえず、以上