「風に吹かれて」ってそんなにいい詩なのかね?
うんと意訳しながら辿ってみると、
あいつはどのくらい苦労したらいいんだい
君があいつを「男だ」って言う前に、
大砲の弾は何発飛んだら禁止されるんだい
ねえ君、そんなことなんかわかりっこないよ
風の向くままさ
これが一番だ。
二番はもっと嘲りのニュアンスが強い
山があるだろう
それが全部雨で流されて消えるのに何年かかる?
人々が自由になるのに何年かかるだろう
それまで生きていられるかな
それまで見て見ぬふりをするために、
何回首を傾げるかな
ねえ君、そんなことなんかわかりっこないよ
風の向くままさ
三番はそれまでより少しまともである
話によると、最初は三番が二番で、二番は後から突っ込んだものらしい。
人は何度見上げたら空が見えるようになるのだろう
人はいくつの耳を持たなければならないのだろう
人々の悲鳴を聞けるようになるのに
一体何人が殺されたら、彼は
あまりにも多くの人が死んでしまったと悟るのか
ねえ君、そんなことなんかわかりっこないよ
風の向くままさ
ボブ・ディランは仲間と議論していて、急にこの歌詞を思いついたそうである。
結局彼の言いたいことは、「そんなことなんかわかりっこないよ」ということだ。彼が議論からそろそろと後ずさりしているさまが目に浮かぶ。
何かしら、嫌な苦味の残る歌詞である。
同じボブでも、ボブ・マーレーはいいぞ。
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