ということで、「海馬イコール人間の記憶装置」という割り切りにはかなり抵抗を覚えつつ、とりあえず海馬の勉強に入る。
まずは素人向けの解説から
日本学術会議 おもしろ情報館 というページ
最初の部分は、マクリーンの三位一体説がそのままなぞられている。 |
真ん中にある「大脳辺縁系」は「馬の脳」といわれ、喜怒哀楽などの感情をつかさどる部分です。これがないと豊かな感情がなくなる。
などと、きわめて粗野な形で述べられている。
これに対し脳幹は「爬虫類の脳」とされ、「これがなければ死んでしまう」と書かれている。
いいかい、爬虫類は「ただ生きているだけ」の存在じゃないよ。馬が爬虫類より高級か?
そんなことは簡単には言えない。 |
大脳辺縁系の一部である
とさらっと書いてある。これはしかし重大なことではないか。「海馬病」は大脳の病気ではないのだ。 |
海馬はタツノオトシゴ(海馬)のような形をしています。
日常的な出来事や、勉強して覚えた情報は、海馬の中で一度ファイルされて整理整頓され、その後、大脳皮質にためられていく。
つまり、「新しい記憶」は海馬に、「古い記憶」は大脳皮質にファイルされているのです。海馬は、とてもデリケートで壊れやすい
例えば酸素不足で脳がダメージを受けるとき、最初に海馬あたりから死んでいく。強いストレスにさらされたときにも、海馬は壊れてしまう。PTSDでは極端な恐怖やストレスで海馬に異常が現れる。
(2)消えない記憶の箱記憶には、頭で覚える「陳述的記憶」と、体で覚える「手続き記憶」(技の記憶)の2種類があります。
「海馬」は、「陳述的記憶」をするときに、大切な役割をはたしています。「手続き記憶」(技の記憶)では、大脳基底核と小脳が主座となる。大脳基底核は大雑把な動きを記憶し、小脳はそれを細かく調整する。
この記憶は認知症になっても消えない。
(3)心の黒板前頭連合野は、脳のあちこちにファイルされている情報を集めて、一時的に保存する(ワーキングメモリー)。
そして集めた情報を組み合わせて、プランを立てる。「ワーキングメモリー」こそ、もっとも人間特有の記憶といえる
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