前項の記事で東大の上阪さんと狩野さんと書いたが、

東大の「記者発表一覧」というサイトに「小脳のシナプス刈り込みの仕組み解明」という記事があって、発表者が東大医学部神経生理学教授(昔風に言うと)狩野方伸となっているから狩野教授のご指導のもと上阪さんという人が執筆したらしい。

小脳について詳しく書いていたのもそのためと思われる。

この記事も前項とほぼ同じ内容が書かれているが、記者発表らしく、自閉症やADHDにも目配せしている。

文章にも、「たった一本の強力な登上線維が…“勝者の席”を占める」など文学的表現が見られる。

絵も脳科学辞典のものよりリファインされている。

図1

ただその分だけ論理の危うさが目立つようになり、A→Bという時間的継起にすぎないものを、「AだからBになる」という因果関係にしてはいないか? という不安もつきまとう。

もうすこし「刈り込み」論の適否やメカニズムに関しては議論が出揃ってからでも遅くはなさそうだ。

原著は下記の通り

Translocation of the “Winner” Climbing Fiber to Purkinje Cell Dendrite Followed by Removal of the “Losers” from the Soma during Cerebellar Development :Neuron July 16