中国の南沙問題、尖閣問題は軍隊まで繰り出しての衝突のためにメディアにも大々的に扱われているが、基本的にはローカルな問題である。

しかし鉄鋼のダンピング輸出は、世界経済を撹乱しかねない由々しい問題となっており、世界各国が批判を繰り返すなど国際問題に発展している。

あまりニュースに取り上げられないので、紹介しておくことにする。

勝又壽良の経済時評 が手頃で読みやすい。

1.米国国際貿易委員会(ITC)は、米国最大の鉄鋼メーカー「USスチール」の提訴を受け入れ、中国製の鉄鋼製品に対する全面的な禁輸措置を執ることができる法的根拠について正式に検討を始めた。

2.米国のルー財務長官は、中国の産業政策について批判。中国の過剰生産能力が、世界の市場を歪め悪影響をもたらしていると指摘した。そして供給過剰の目立っている鉄鋼やアルミニウムなどの生産を削減するよう強く求めた。

3.WTOは中国を「非市場経済国」に指定している。中国が過剰生産を規制しなければ、「非市場経済国」のまま据え置かれる可能性がある。

4.G7志摩サミットは中国の鉄鋼問題で、「市場を歪曲する」政府や支援機関への懸念を表明した。さらに対抗措置の可能性まで示唆した。

5.これを受けたOECDは、、対中包囲網の強化を打ち出そうとしている。

というのが現下の状況で、勝又さんは以下のコメントを添えている。

中国による鉄鋼の過剰生産は、各国にとって死活的な問題になっている。各国は、中国の野放図な経済成長の尻ぬぐいをさせられている

さらに、高い経済成長率を背景にした軍事費拡大で、中国が周辺国を威嚇している構図になっている。

しかし「なぜか?」という疑問には必ずしも答えになっていない。