パナマ文書の重大性はどこにあるか

最初にこのニュースを聞いたとき、正直、またかという感想で見ていた。

これまでもウィキリークスで何回かのスッパ抜きがあって、脱税の規模・手口についてはおおよその見当がついていたからだ。

これについては以下の記事を参照されたい。

それでパナマ文書は、①このニュースに新たな質的重要性をふくむのか、②個の事件を基に新たな動きが出てくる可能性があるのか、が分からないと、評価できない。

ということで、その新規性に的を絞って、ニュースを漁ってみたい。

まずは「パナマ文書」とは何かというあたり。これについてはウィキペディアがいち早くレビューしている。

1.「パナマ文書」の名の由来: 

オフショア金融センターを利用する企業の詳細な情報が書かれた機密文書である。

パナマのモサック・フォンセカ (Mossack Fonseca) 法律事務所が作成したもので、これが漏洩したことから名づけられた。正確にはフォンセカ文書と呼ぶべきだろう。

2.漏洩の規模

このファイルは合計2.6テラバイト、私の外付けハードディスクが3テラだからすっぽり収まる。ただここに文字情報として2.6テラ入ると相当な情報だ。

ここに過去40年分、1150万件の情報が記載されていた。そこには21万4千社の企業情報がふくまれている。

まずはこの規模がウィキリークスの情報よりケタ違いに多い。

2010年のアメリカ外交公電の流出が1.7ギガ、2013年のオフショア・リークスが260ギガとされている。

3.権威ある機関による検討と公表

ウィキリークスの漏洩も、ほとんどが真実として受け止められているが、基本的には匿名である。

今回は、ソースは秘匿されているものの、その検討には権威ある国際機関、「国際調査報道ジャーナリスト連合」 (ICIJ) があたっている。

80か国107社の報道機関、約400名のジャーナリストが、1年にわたり文書の分析を行ったとされる

この権威性がパナマ文書をより重要なものとしている。

ただし、この機関はすでに13年のHSBCホールディングスのスイス文書の時にすでに登場しているから、あまり新味はない。

はっきり言えば、規模が大きくて、権威のある研究であろうと中身が大したものでなければしようがない。そこはどうなのだろうか。

私としては、今回公表された脱税が総額でいくらになるか、脱税者は処罰しうるのかが最大の興味だが、ここらへんが明らかにされないと、前回のオフショアリークスの二番煎じに終わるような気がする。

オフショアによる脱税に関しては下記の記事を参照されたい。

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