ということで、ネットでサンダースの演説を探したが、日本語ではろくな記事はない。

仕方ないので赤旗の記事を要約紹介する。これは去年11月19日、ワシントンDCのジョージタウン大学での演説だ。この演説はルモンド・ディプロマティークでも重要演説として引用されている。

1.ルーズベルトの思想と行動

* ルーズベルトの就任演説(1937年1月20日)

ルーズベルトは米国を見渡し、目にしたものを語った。それは国民の悲惨な生活である。

ルーズベルトは行動した。数百万人を職場に戻し、民衆を貧困から救いた。そして政府への信頼を確立した。

当時の支配階級はこれに激しく抵抗した。ルーズベルトは彼らを「経済反動主義」と糾弾した。

それが今日、我々のやらなければならないことだ。

これは彼の2期目の就任演説だ。この時米国は依然として大恐慌の余波の中にあった。しかも欧州ではナチスがひたひたと侵略の歩みを始めていた。

すでに前年7月からスペイン内戦が始まっている。この演説からまもなくの4月にはゲルニカ爆撃が行われている。7月には第二次上海事変が始まり、そのまま泥沼の日中戦争へと移行する。

* ルーズベルトの「社会主義」

その頃、ルーズベルトの提案したことのほとんどは「社会主義的」と非難された。

社会保障年金、最低賃金制、失業保険、児童労働の廃止、週40時間労働、団体交渉権、強力な金融規制、預金保証などはすべて「社会主義的」と称された。

しかしこれらの事業こそが米国を形作り、中産階級の基礎となっている。

2.支配階級に挑む運動を

* 「覚悟のある運動」が生み出されなければならない

いま、現実の米国は過去40年の間に偉大な中産階級は没落した。そして政治制度への信頼はきわめて低い。

米国を本気で変えようと思うなら、政治活動を生み出す必要がある。私たちの国を破壊する貪欲な支配階級に挑み、打ち負かす覚悟のある運動だ。

* 不平等を維持する権力構造

今日、米国には巨大な富と所得の不平等がある。しかし肝心なことは、それだけではない。米国にはその不平等を維持する権力構造があるということだ。

だから我々は、今の政府を変えるだけではなくこの国の階級制度を変えなければならない。それが民主的社会主義だ。

3.民主的社会主義とは何か

* 新たな経済の仕組みを生み出すこと、そのために政治制度そのものを変えること

民主的社会主義とは何か。それは富裕者だけではなく、全ての人に役立つ経済の仕組みを生み出すということだ。

ウォール街や億万長者、大企業だけでなく、労働者世帯のために民主的社会主義を実現すべき時だ。

第二に、そのためには今日の米国の政治制度そのものを改革せねばならないということだ。

それは全体として不公平なだけでなく、多くの面で腐敗している。

* 社会主義者は国営化も私企業の収奪もしない

私は政府が生産手段を所有すべきだとは考えていない。しかし米国の富を生み出す中産階級と労働者には相応の配分をすべきだ。

私は私企業を収奪するつもりはない。しかし雇用を海外に移出し利益を上げる企業は信じない。米国内で努力し、投資し、成長するような私企業を信じる。

私が大統領に立候補しているのは、一部の人ではなくなく、すべての人に希望とチャンスがある、そういう国に住む私たちすべての出番だからだ。


この主張は、この間勉強したばかりのジェームズ・ミルの主張と瓜二つです。これは社会主義どころか、ベンサム、ジェームズ・ミル、リカードウと続く初期資本主義の本流の考えでしょう。