2011年、世界の抗議運動

2011年、世界中で抗議運動が広がった。それはすごい年だったのだ。日本では東北大震災と福島原発事故で、それどころではなかったから、世界の動きを見過ごしていたのかもしれない。

今更ながら、2011年を振り返ってみよう。


2011年1月 チュニジア。青年失業と食料品費上昇で焼身と激しい大衆デモが爆発

2011年2月 レバノンでも政権批判デモ 平等な社会実現など要求

2011年3月 抗議デモ、旧ソ連にも波及 アルメニア首都で1万人超がデモ

2011年2月 ベルギー「政府不在」状態…5000人が抗議デモ

2011年2月 ギリシャで全国規模の24時間スト

2011年2月 クロアチアでも反政府デモ、1000人が警官隊と衝突

2011年2月 イタリアで買春疑惑に抗議。ベルルスコーニ首相辞任求め百万人デモ

2011年2月 バングラデシュのダッカ街頭で、政府改革を求める反政府デモ隊と警官隊が衝突。

2011年2月 インドで数万人デモ 食料高騰と汚職に不満

2011年2月 モロッコで数千人デモ 国王権限の縮小要求

2011年2月 リビア反政府運動で緊張続く。首都の政府庁舎焼かれる

2011年2月 ヨルダンで最大規模のデモ=政治改革求め6000人参加

2011年2月 バーレーン各地でデモ、警察と衝突 死者2人

2011年2月 オマーンでデモ隊が主要港への道路封鎖、死者は6人

2011年2月 米ウィスコンシン州で予算削減策に反対する労組デモ、全米に波及。全米50州で抗議デモ

2011年2月 最低賃金引き上げ求めデモ(ブラジル)

2011年3月 東北大震災。福島原発のメルトダウン。

2011年5月 スペインのマドリードの広場でオキュパイ闘争が始まる。

2011年8月 チリで学生運動に端を発したゼネストが決行される

2011年8月 リビア反体制派、首都完全制圧。政権移行に着手

2011年8月 イスラエルで30万人デモ 物価高騰で「史上最大規模」

2011年9月 ウジ国王、女性参政権認める…アラブの春受け

2011年9月 ウォール街で抗議デモ、米国にも「アラブの春」をと叫ぶ。その後オキュパイ闘争に発展。

2011年12月 クウェート議会解散、改革要求高まりで

2011年12月 下院選の不正に抗議、ロシア全土に反政府デモ拡大、ソ連崩壊後で最大規模


あと付け的だが、なぜ2011年にビッグイシューが続発したのか。

1.リーマン・ショック後の生活困難が極致に達したから

2.貧富の格差が許せないほどに広がったから

3.人々の要求が反映されない政治システムに怒りが爆発したから、

4.人々の生活の未来が奪われたから

みたいなことが考えられる。

問題はそれらが一向に解決されていないことだ。

したがって、もう一度その大波はやってくる。

今度は、たんなる暴発に終わらないかもしれない。

いまはそれに向け準備する時だ。

そのためにも、2011年という年を総括して置かなければならないだろう。


つけたし

2012年5月 メキシコでメディアに抗議する「YoSoy132」(私は132人目の抗議者)運動。

2013年6月 ブラジルでワールドカップ・インフレに抗議する大規模な抗議運動

2013年6月 トルコのイスタンブールでエルドアン・イスラム政権に対する抗議運動

2013年6月 エジプトでモルシ・イスラム政権に対する抗議運動