ILOの青年労働者に関する調査(2013年)より


今世界の経済は


1.富の分配がうまく行かず、相対的な生産過剰になっている。

2.ワーク・シェアがうまく行かず、失業と過労が同時進行している。

3.投機(非生産的投資)により経済のシステムが危うくなっている。


このなかで若者に犠牲が集中している。


ILOの13年の資料では世界の若年失業者数は7340万人、失業率は12.6%に上昇している。

とくに先進国・欧州連合における若年失業率は、過去20年間で最も高い18.1%となっている。

就業、学業、訓練のいずれにも就いていない「ニート」の比率は15.8%、若年求職者の3分の1が6カ月以上失業している。

いっぽうで、非正規雇用に従事する若年就業者の割合が上昇している。 EU諸国では、若年就業者のうち、パートタイム雇用が25.0%、臨時雇用が40.5%を占めていた。

失業問題と並んで、悪質な雇用が若年者雇用の課題となっている。失業中の社会的保護制度の恩恵も受けられない。

自らの学歴に相応しい職よりも低位の職に就かざるを得ない若者も増えている。