朝日新聞に「池上彰の新聞ななめ読み」という連載がある。

これの1月29日の「首相動静 安倍氏は誰と食事した?」という記事が秀逸だ。

書き出しはこうだ。

新聞を読み比べていると、新聞が書かない事実が見えてくることがあります。たとえば、安倍首相の行動についてです。

これだけだとよく分からないが、つまり各紙の「首相動静」を読み比べてみたという話だ。具体的には1月21日の夕食をだれと食ったかという内容。


表にまとめるとこうなる

場所

参加者

日経新聞

読売新聞本社(夕食の記載なし)

渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長ら

毎日新聞

会食(場所なし)

渡辺、今井環NHKエンタープライズ社長、評論家の屋山太郎氏ら

読売新聞

読売新聞本社

渡辺、清原武彦産経新聞社相談役、芹川洋一日本経済新聞社論説委員長

朝日新聞

食事(場所なし)

渡辺、今井、清原、芹川、屋山のほか橋本五郎・読売新聞特別編集委員、ジャーナリスト・後藤謙次氏


記事の最後は

朝日新聞の記述によって、会食参加者の顔ぶれが判明しました。記事はこうでなくてはいけません。

と結ばれているが、もちろんそんなことが言いたかったわけではないだろう。

安倍首相との会食に二つの全国紙と唯一の公共放送の幹部、しかも編集幹部がしっぽを振って参加している。しかもそれを隠している。特に日経は論説委員長が出席しているのに、自社報道では伏せている。

池上さんはそこを指摘したかったのだろう。なかなか達者な人だ。カンナ屑みたいにペラペラ燃え上がる私ごときとはできが違う。

まさか論説委員長が同席しているのを社が知らなかったわけではないだろう。芸能人がラブホテルに入るのとはレベルが違う。これについては日経新聞としての見解表明があってしかるべきだろう。