メール・ニュースの飛ばし読み 2

1.厚化粧したワニ

高市早苗総務相の答弁。

放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、電波停止を命じると発言。

放送法4条は放送の自律を守るための倫理規範とされてきたが、高市退陣はこれを行政指導の根拠とした。

私はワニに対して畏怖の念を持っている。一番の理由は人間に対して恐怖心を抱かないことにある。普通ならこれだけ乱獲されれば、人間の姿を見れば隠れようとするものだが、彼らにはそのような気配はとんと見えない。

恐怖心を持たない敵というのは底知れず恐ろしい。弾丸もなしに着剣しただけの三八銃で吶喊攻撃をかける日本兵士にアメリカ兵が抱いた恐怖感と同じである。

高市さんにもそういう無防備ぶり、恐怖感の欠落がうかがえるのがとても怖い。

2.太陽電池が下火に

パナソニックが太陽電池をつくる二色浜工場(大阪府貝塚市)での生産を、今月中に休止する。

太陽光発電が買い取り価格引き下げでペイしなくなったためだ。

私は当然だと思う。少なくとも日本では、太陽光がエネルギー政策の中心に座るとは思えない。あまりにも不安定で小規模だ。

この手の自然エネルギーはオフラインでの貯蔵とペアーで考えなければならない。蓄電池の改善も種々考えられたが、商業化の見込みは今のところ薄い。

最終的には水素化以外にはないと思うが、そのためには相当量の電力発生が前提となる。その原価もただ同然に安いことが条件だ。

最近の原油安では、到底太刀打ちできるような電力資源は現れないのではないか。

むしろ石油や天然ガスからいかに炭酸ガスを出すことなく電力を汲み尽くせるかに努力を傾注すべきだろうと思う。

石油は本来電力となるべきエネルギーを内蔵している。そのエネルギーを酸化・燃焼という過程を通さずに引き出す努力が求められているのだろうと思う。

3.ついでにベストミックスについて

ベストかどうかはわからないが発電のエネルギー源については、組み合わせの発想は必要だと思う。そのさいのキーワードとなるのが①安定性、②可変性(柔軟性)、③コスト、④環境負荷である。

ただその際のカクテルベースに原発を持ってくるのは理屈に合わない。ベースに必要とされるのは安定性と可変性である。この条件を満たすのは火力以外にはない。

原発には安定性はあるが可変性が欠けている。水力は安定性・可変性ともにやや力不足である。ほかの自然エネルギーは両方とも低い。

だから能率だけ考えれば火力だけで十分だ。しかし環境問題を考えれば、できるだけ再生可能な自然エネルギーを利用したい。コスト的にもできるだけ抑えたい。

そのためにどうするかを考えるのが「ベストミックス」論である。そうなれば比較的環境負荷の少ない天然ガスをベースとし、あとはコスト面を考えつつ可能な限りクリーンエネルギーを取り込んでいくというのが戦略になる。

同時にあらゆるエネルギーについて、燃焼ではなく水素化が目指されなければならない。

これがエネルギーのベストミックス戦略の基本である。

どこから見ても原発や石炭火発はお呼びでない。

4.マイナス金利の損得勘定

マイナス金利というのはどう考えても不合理な状況だ。

たとえば私が銀行から金を借りる。私の信用次第だが、1千万借りることができたとしよう。それをそのまま自宅の金庫にしまっておく。

金利がマイナス1%とすれば1年後に返すときは990万返せばよいことになる。

これで私は10万儲けたことになる。それではその10万円はどこから出てきたのか。借金の貸し手からである。

これは主として民間銀行対日銀の取引であるから、日銀が損したことになる。では日銀の損は誰が埋めるのか、それは国民だ。

儲かるのは銀行に信用のある大金持ち、損をするのは国家に金を吸い取られる庶民ということになる。貧富の格差はますます広がるというのが結論だ。

これが基本だが、その経路にいろいろアヤが着いているからわかりにくい。そこをわかりやすく説明してくれる記事があった。

5.日興証券の記事

SMBC日興証券が、マイナス金利でだれが得してだれが損するかを試算した。

家計は預金金利が下がって利息収入が357億円減るが、住宅ローンの金利負担が1805億円減るため、差し引き2172億円のプラス。

銀行は、日銀に預ける預金が400億円の減収、貸し出しから得られる収入が3830億円減る。だが預金に支払う利息が減り、国債の売却益が8781億円に膨らむため、差し引き84億円のプラス。

これらを足した8081億円が日銀の損失となる。しかし日銀はこの損失を国家への納入金減額で埋め合わせするため、それは国民負担増となって跳ね返る。

何かわけのわからない金のまわり方だが、出口は単純かつすっきりしている。ローンを組んだ人の懐にローンなど関係ない庶民の懐から金が回り込むだけの話だ。

かくして、話は4.マイナス金利の損得勘定 へと戻っていくことになる。