来週の土曜日、新入生を相手に講演会を企画しています。

私が基調講演というか、話題提供みたいな形で最初に話することになっています。

一応話は大きく、「世界の青年たちは今」みたいな感じでやることになっています。

今年の新入生は現役なら94年生まれということになります。すでにバブルが崩壊した後の生まれということで、右肩下がりの時代を生きてきたことになります。

まぁ受験競争を勝ち抜いてきたわけですから、エリート意識はそれなりにあるでしょうが、さぁこれからどうするかということになると、甚だ心もとないんじゃないでしょうか。

そういう意味では前向きの話をしていくことが大事だと思うのですが、どこをどうくすぐれば積極性を引き出せるのか、思案のしどころでしょう。

まずはこの20年間、世界の経済はどうなったかということですが、なんだかんだといっても着実に成長しています。リーマン・ショック後の停滞を含めても1.3倍位にはなっています。

世界は豊かになっているのです。

世界がどんどん貧しくなっているのなら、私たちが貧しくなっても不思議はないのですが、世界が豊かになっているのに私たちが貧しくなるのは解せません。

青年の皆さんは萎縮する必要は有りません。

日本もこの20年間大きな成長こそしていませんが、決してマイナスではありません。日本人の年収は70万円減っていますが、これは景気が悪いからではなく、金持ちがかすっているからなのです。

家族の収入が減ると、学生さんの仕送りにはモロに響きます。20年前学生の仕送りは3千円、それが今では一日千円を切っています。

それだけ貧富の差が激しくなっているのです。

これは日本だけの話ではありません。世界中で同じような事態が起きているのです。

例えば、スペインでは青年の半分が失業者です。ギリシャでも似たようなものです。なかでも高学歴の人ほど就職の機会がありません。ギリシャでは卒業生がそっくりそのまま失業者になります。「大学よさようなら、職安よこんにちは」という世界です。

気の利いた人はドイツに流出していきます。そこでドイツ人の下請けで低賃金で過酷な労働を強いられることになります。

それではドイツ人は優雅な暮らしをしているかというと決してそうではありません。外国人と競わされて不安定労働が一般化しています。一部の大手企業の労働者はおこぼれに預かっていますが、全体の賃金は低水準で推移しているのが実情です。