つまらないところで引っかかっている。
チャイコフスキーの「こどものためのアルバム」というのがあって、全24曲で30分足らずの小曲集だ。
二つの全曲演奏がYouTubeでアップロードされていて、なんとも甲乙つけがたいのだ。
ひとつはイディル・ベレー盤、もう一つがヴェラ・ゴルノステーヴァ盤だ。
弾き方はぜんぜん違う。ベレー盤は一曲一曲を大事にし、一音一音を慈しむ演奏だ。ヴェラ・ゴルノステーヴァ盤は全24曲を一連として演奏し、チャイコフスキーの名曲の一つとして流れの美しさを楽しんでいる。
聞くぶんにはゴルノステーヴァ盤がはるかに楽しい。白鳥の湖で舞踏音楽が次々に繰り広げられる雰囲気だ。
メリハリが効いていてそのまま流れに乗っていける。
ベレー盤は、かしこまって耳を澄ましていると、一つひとつの音が語りかけてくるようだ。一つ一つの曲を完成されたものとして、ただひとつの音もゆるがせにしない。一曲終わるごとにため息が出るような雰囲気だ。
面倒を覚悟で、MP3ダイレクトカットで24曲ちょん切って聞いてみると、その凄さがわかる。
子供に練習させるときに聞かせるなら、絶対にベレー盤だろう。

しかしもっといえば、こんなことをさせるくらいチャイコフスキーの曲が良いということだろう。