「検証 異次元緩和1年」という連載が始まった。このところ竜頭蛇尾の印象が強い囲み記事だが、エース山田記者が汚名挽回するかが興味の的。

「異次元の金融緩和」とは13年4月から始められた金融政策で、アベノミクスの第一の矢として開始された。
1.13年の日銀券発行残高を2年間で倍増させる
2.これにより物価上昇率を年2%まで引き上げる
3.これによりデフレを克服して景気を回復する
というもの。

その結果どうなったかを検証する。

1.金融投機の拡大
* 日経平均株価は1ヶ月で1.5倍に急上昇した。
* 海外の投機マネーが15兆円も流入し、株式市場の主役となった。
* 株価上昇により、上場企業の含み益は34%増加し、リーマン・ショック前を上回った。
* 不動産バブルが出現した。日銀買い入れを呼び水としてJリートが1年半で1.5倍に上昇。
   (Jリート: 上場不動産投資信託)

2.実体経済は回復しなかった
* GDPは低下傾向が続く
* 消費者物価は-0.4%から+1.2%に上昇。
* 労働者の基本賃金(所定内給与)は2年間連続減。

と、ここまでが第1回の内容。

「異次元緩和」への批判は施行前からずいぶんあった。その批判を押し切る形で開始されたが、もう結論を出すことになるだろう。
難しいのは、この政策はいったん始めたらそう簡単には終われないことだ。麻薬中毒と同じでやめるときには相当ひどい禁断症状が出ることになる。さりとてそれを恐れていては傷口がますます深くなる。

我々世代は後世にひどい置き土産をしたことになる。