ベネズエラ 選挙後どうなる?

迫り来る民営化

テレスール国際リサーチ部(ベネズエラ政府が出資する国際通信社)

12月14日


1.右翼連合(MUD)の圧勝

右翼の連合(MUD)は12月6日のベネズエラの下院選挙で圧倒的多数を勝ち取った。

それは過去17年にわたる左翼政権の政策や法律から劇的に離脱することを意味する。

選挙戦の只中に、MUDはウェブサイトで法律のリストを発表した。議員たちは1月5日に議会が開始されたら。それらの法律をひっくり返すと公言した。

そこには、基礎生活商品の価格統制の撤廃、重要企業やサービスの民営化、基盤産業の外国企業への譲渡、地方警察の強化、公共メディアの「独立」と民営化などがふくまれる。

これらの変化は、劇的にベネズエラの政治・社会景観を変えるだろう。

2.価格統制の廃止と民営化

価格統制諸法(the fair prices and food security laws)の撤廃は、ベネズエラ人に必需品への安価なアクセスを失わせ、公平な価格と食糧安全保障を無効にするだろう。

野党は言う。「これがもの不足の問題を解決する」と。

政府は反論する。物不足の原因は密輸犯罪と野党の支援する経済戦争のためだと。

他の2つの法律は、民営化への道を開けるだろう。ひとつは戦略的な企業の国有化を逆戻しする。そして民間企業の資産を脅かす「公共使用の宣言」(the declaration of public utility)を無効にするだろう。

彼らの文書にはこう説明されている。「我々の考えは、食物、薬、家庭用品と個別医療のような重要な領域において、企業活動の復活を支持することである」

もう一つの法律は公共サービスの「非集中化」である。公共サービス事業は自治体に分散される。そして民間のサービスプロバイダに下請契約する権限を与える。

MUDによればこの計画は独占と特権を抑制するためのものである。「それは政府が公共サービスの供給において作り出した障害を除去する。それは民間企業あるいは半官半民企業との戦略的協力を産み出すためのコンセッションである」とされる。

3.外国投資の大幅緩和

この領域の第3の法律は、大規模な基盤プロジェクトのために外国の投資家と多国籍銀行にコンセッションをあたえるだろう。

左翼政権はこのような外国資本との取引を終わらせるべく尽力してきた。それは主権を強化し、国内事件への外国の干渉を避けるためである。それはとくに米国を念頭に置いている。

米国の歴史は内政干渉の歴史であり、その政策は通常その国の資本の国内利益を守るためのものであった。

MUDは、特に道路、水道、ゴミ収集、港と空港について言及する。

「多国間の資金提供を認め奨励する。それはその融資はコンセッションを利用することで、政府と協調する民間企業が返済する。大規模なプロジェクトを発展させるためには、大規模な投資が必要であり、そのことにより事業の効率も上がる」と謳っている。

4.地方警察の強化

ベネズエラは非常にリアルな犯罪問題を抱えている。MUDはそれを「ベネズエラの市民が日夜向き合うもっとも深刻な問題」と表現している。

MUD計画では、地方のおよび州警察勢力により多くのパワーを与えることになっている。しかし、それらの警察はしばしば反対派の地方政府によって動かされている。

2002年にウーゴ・チャベス大統領を倒そうとしたクーデター企てで、重要な役割を演じたのは、まさにカラカスの地方警察であった。

5.メディアに関して

国会で多数を占める反政府派は、公共メディアにおける「覇権終了」法を提案している。そしてメディア報道担当の「独立」の保証を主張する。

MUDは、これらの変化は憲法で保証されたものであり、「より良いクオリティ・オブ・ライフ」に導くものだと主張している。