「詭弁」について調べようと思ったが、あまりよいページがない。

ウィキペディアも取り留めがなく、例示されているだけである。

外国では詭弁というのは「価値中立的」な概念で、悪意の有無を問わないようだ。(厳密にはそうとも言い切れないようだが)

日本では、悪意を持った意図的な話し方ということになっている。

そういう意味では、日本語の「詭弁」については横罫に論理的特徴に基づく分類、縦罫に意図(悪意)の種類みたいな表にして示すのが良いのではないかと考えた。

そう思っていたら、サンスベリアさんのブログに、ちょうどピッタリの分類があるのを見つけた。

最初のコメントには

(詭弁の分類を)々と整理したところ、10項目になった。見出しはそれ自身も含む。
造語も甚だ多いが、各用語の解説は文末に記す。思考・対話の助けとなれば幸い。

とある。

そして10項目が【論理構造の不備】6項目と、【不適切な意図・態度】4項目に大別されている。

形式的分類と目的別分類とも言えるだろう。

ただサンスベリアさんには「何丁目何番地」的な意識はないので、そこをすこし詰めてみたい。

【論理構造の不備】の6項目は以下のとおりである。

1.演繹・帰納の誤謬
 …例外の撲滅、間違った類推、合成の誤謬、分割の誤謬(以上が演繹)、早まった一般化(帰納)
2.論理の断絶(「ゆえに」ではない)
 …選言肯定、4個概念の誤謬・媒概念不周延の誤謬、未知論証
3.包含関係に関する誤謬
 …後件肯定、前件否定、母・標の入れ替え
4.因果関係の錯誤
 …相関関係・先後関係との混同、クラスター錯覚
5.誤った根拠
 …権威論証、多数論証、無根拠(滑り坂論法、自然主義の誤謬)、イメージの先行(連言錯誤)
6.論点回避(結論を真とした論法)
 …論点先取(循環論証、充填された語、自分語法)

それぞれの内容については、とりあえず省略する。

【不適切な意図・態度】については、縦罫であることを強調するため、A B C D とする。

A.論点のすり替え
 …同情論証、対人論証(状況対人論証、人身攻撃、連座の誤謬)、相殺法、不当な要求、永遠の検証、証明責任の錯誤
B.不適格な話者
 …知性の欠落(知能障害をおこす)、居直り、過熱、不適切な主張、議論の放棄
C.無知・無力主義
 …思考停止、連続性の虚偽
D.恣意的な言語材料
 …間違ったジレンマ、偏りのある標本、曖昧語法・不断言、二枚舌、脅迫論証、多重尋問、比喩の濫用

まず見出しであるが、悪意の種類であることがはっきりするような見出しに変えるほうが良さそうだ。

そこで

A 論点のすり替え 

感傷論の持ち込み、相手の人となりへの批判、相手の帰属組織への批判、代案の要求、話の蒸し返し、、証明責任の突きつけ

B 議論の拒否

居直り、「知りません」、興奮、

C 議論のウヤムヤ化

未知論証(どちらとも言えない)、連続性の虚偽

D 言葉のマジック

選択肢の極端化、データの恣意的解釈、どちらともとれる主張、威嚇論調、枝葉末節論

と変えてみる。

この 6x4=24 のマス目は、全部埋まるわけではない。A~Dの悪意を持った場合、どんな手が使えるかを示す表となる。いわばディベート必勝法だ。

と、ここまでは考えたが、その後が面倒臭い。論理学独特の用語がズラズラと並ぶ。

とにかくA~Dのところをマスターするのが先決のようだ。とくに D については再吟味が必要なようだ。 B を「議論」と呼ぶかは疑問のあるところだが、実際にはよくあるシーンだ。