インフルエンザが猛威を振るっている。その感染力は凄まじいものがある。
春先になってからはBがドミナントになっている。
ところが症状の方は軽く、疑わなければやり過ごしてしまいそうだ。皮肉なことに、それが流行に拍車をかけている側面がある。

御多分にもれず、我が施設でも相当の流行だ。ただ幸いなことに入所者からはほとんど出現していない。12月に流行ったのはRSVと思われる。

ということで、「通所機能を2,3日止めてみては」という提案が出された。学校の学級閉鎖とおなじ発想である。

しかし、考えてみるとその効果にはいくつかの疑問がある。
学校は毎日全員が出席するし、流行は間違いなく校内感染によるものだ。しかし通所施設では、平均すれば3日に一度くらいの出席である。

それに、入所の利用者からはほとんどインフルエンザが発症していないことを考えると、院内での感染予防はかなり出来ていると考えられる。

おそらく発症者の多くは、家庭あるいはご近所での感染と思われる。仮に院内感染との割合が2対1だとしても、休業の予防効果は(1/3)x(1/3)=(1/9)ということになる。

学校を1日休むのと同じ効果を期待するには、9日間休まなければならないということだ。

とにかくまずはコンベンショナルな対策をいっそう強化しましょう、ということに落ち着いた。これでよかったのかな?