貿易赤字「空洞化要因」7兆円という記事が載った。

大和総研の試算を紹介したもので、貿易赤字に対する空洞化の寄与度を数字で示した部分をピンポイントで記事にしている。

それだけに全体がわからない人には少々読みにくい記事だろうが、良い記事だと思う。

まず試算の方法だが、

1.逆輸入効果: 海外現地法人が生産したものを親会社が輸入すると、輸入額が増加する。

2.輸出誘発効果: 海外現地法人向けに部品を輸出すると、輸出額が増加する。

3.輸出代替効果: 海外現地法人が第3国への輸出を代替する。日本からの輸出は減少する。

4.輸入転換効果: 海外現地法人が原材料を購入するため、日本の原材料輸入が減少する。

それぞれについて試算した結果、

1 の増加が2兆円、2 の減少が5兆円と著明であり、3,4に大きな変動はなかった。貿易赤字増への寄与は 1、2を足して7兆円。

というのが結果。

つまり海外法人の原材料調達まで含めた「一貫化」が進行したことが輸出の減少につながり、これが貿易赤字増加の主因となっているということになる。


これから見えてくることは、たんに海外進出というだけでなく、海外生産の質的転換が進んだことが最大の原因ということになる。

アセンブリー型から一貫型への転換とも言えるだろう。日本の製造業最後の日が、いよいよ近づいてきたと感じざるをえない。

大和総研は産業空洞化問題に意欲的に取り組んできた。少し議論の全体像を学ぶ必要がありそうだ。

とりあえず原文のあり場所だけ紹介しておく。

日本経済見通し:「賃上げ」と「経常赤字」について検証する2014 年2 月24 日