以前、「北アメリカプレート説は少々怪しい」という偉そうな記事を書きました。

要は北アメリカがわざわざ日本まで出張ってくるということへの素朴な疑問ですが、文献を読んでいて、その疑問への答えがほとんど見つからなかったことへの反感もあります。

どうして学者というのはそう簡単に信じてしまうのだろう、ということで、挑発的な見出しで、議論をふっかけたわけです。

論拠の一番は、それぞれのプレートの向かう方向です。プレート・テクトニクスによれば、北米プレートとユーラシア・プレートは基本的には遠ざかる方向にあります。そこには事件は発生しないと思います。

論拠の第二は、もし二つのプレートが本気でぶつかれば、もう少し激しい変化があっても当然だと思います。フォッサマグナ程度では済まないと思います。多分北米プレートがユーラシアプレートの下に潜り込むことになると思いますが。その沈降の所見が見当たりません。

プレートの境界線はさらに樺太を縦断しシベリアへと抜けていくわけですが、それらの地域での地震活動も寡聞にして知りません。

カリフォルニアからメキシコにかけての海岸沿いでも太平洋プレートの潜り込みが起きています。その際、北米プレート側は境界線に平行していくつかの亀裂が走り、小プレートを形成しています。

いろいろな説があるらしくて、太平洋プレートよりさらに古いプレートが北米プレート下への潜り込みをほぼ完了していて、その僅かな残りが顔を出しているのだとも言われています。

ただいずれにしても、そこにユーラシアプレートがひょっこり顔を出すようなことはありません。

その違いを説明してくれないと、北米プレート説には合点がいきましセん。