ドイツのG36アサルトライフルが紛争国に輸出されているというニュースがあった。

以前からベンツを筆頭とするドイツの企業が「死の商人」となっていることは知られてきた。

ドイツは武器輸出を承認し、奨励さえしている。別に目新しいことではない。

今回G36が問題になったのは、あまりにも数が多いこと、実際に使用される可能性が極めて高いことである。


ということで記事に戻るが、これが厄介だ。

片岡さんという記者の調査レポートなのだが、情報てんこ盛りで、未消化だ。

短い記事に盛り込まれたFacts を列挙すると、

1.ドイツの武器メーカーが違法な武器輸出をしている。ドイツ国内メディアが暴露し、検察当局が調査に乗り出した。メーカー側は違法性を否定している。

2.会社の名前は「ヘックラ―&コッホ」社(以下HK社)、欧州最大の銃器メーカーである。問題となった武器は「G36攻撃用ライフル」と呼ばれる小銃だ。

3.この小銃はNATO軍の制式兵器らしい。各国軍が広く用いている。

4.問題となったのは、この銃がドイツ政府が輸出を認めていない国に違法輸出されていることだ。具体的にはリビア、グルジア、スーダンがあげられている。

5.HK社は海外生産も行っている。イラン、サウジアラビアの名が挙げられている。スーダンで出回っている銃はそちらで生産されたものらしい。

6.HK社はメキシコで製造ライセンスを違法に売却した。この方法で生産された銃はG36ではなく、FX_05と呼ばれる。FX_05は大量に出回り、メキシコ麻薬戦争に大いに貢献している。

7.HK社は米国にも子会社を持っている。12年度の売上は2億3千万ユーロ、収益は4千万ユーロとされている。(この数字が米子会社のものか、連結決算なのかは、記事からは不明)

8.ドイツの武器輸出は世界第3位である。SIPRIの調査では、世界の武器輸出の7%を占めている。政府は軍需産業に対し武器輸出を奨励している。

9.ドイツの法律は人権状況に問題のある国や、武力紛争の当事者への武器売却を禁止している。これは矛盾している。

10.ドイツの左翼党は、武器輸出の禁止を求めている。

これだけでも大変な情報量なのに、いくつかの違反の実例も挙げられているからメチャクチャな記事だ。

このあと少し自分で調べて書いてみようと思う。おそらく記事の10倍位の分量になるだろう。