こういう話を聞いていると、鎌田さんたちが出て行ってくれて、良かったのかなとも思う。

鎌田さんたちが出て行って、実は一番心配なのが「宇都宮は共産党だ」といわれ、孤立することだった。しかしネットの世界で見るかぎり、若者はほとんど宇都宮支持にとどまったようだ。

当初は動揺していた連中も、「やはり宇都宮しかない」と腹を括ったようだ。

ここが、今度の選挙の一番重要なポイントだ。反共・嫌共産党意識を乗り越えて、「主体の構築」が始まったのだ。有名人頼みでなく、しっかり土地に足をつけた大衆が、拠点に結集し始めている。

争点が明確になりつつある。それは次の二つだ

1.政治的自由と政治的良識を守る

2.生活者・民衆の視点から日本を再構築する

この二つは、いずれも鎌田さんたちの視点からは欠落している。


鎌田さんたちは、共産党が堺で「反維新」で野合したと非難し、ダブルスタンダードだと批判しているようだ。

こんなことまで説明しなければならないとは情けないが、堺市長選と東京都知事選はまったく性格もレベルも違う。

肝心なことは、鎌田さんも言うがごとく「反ファシズム」の統一戦線を形成することだ。それに照らし合わせて判断しなければならない。

脱原発の課題は、誤解を恐れずに言えば、「反ファシズム」に従属する。根本的に従属するだけではなく、当面の情勢から見ても従属する。

細川候補は反動勢力内の小泉派が送り込んだ「刺客」にすぎない。ひょっとすると背後にアメリカ大使館がいるかもしれない。

共産党はけちなことは言わない。「党に結集せよ」とは言わない。独自の政治勢力を構築し共に闘おうと呼びかけるだろう。