本日の赤旗に山家悠紀夫さんのインタビューが掲載されている。聞き手は山田記者だ。

ところがこの話がよく分からない。

貿易赤字が過去最大になった。これは円安にもかかわらず輸出が増えないことが原因だ、となっている。

ここまではいい。その後の話が続かない。

輸出が増えない原因はパスして、輸入が減らない話になってしまう。

まあいいかと気を取り直して読み続けるが、日本が輸入品に依存する構造になってしまったから輸入が減らないという話になる。

そこから先はまったく論理がつながっていかない。

最終的には内需が長期にわたって冷え込んだため、貿易赤字が出る構造になったということだが、ほとんど意味が通じない。

解決策もほとんど支離滅裂。

「円安ではダメです」と書いてあるが円高なら良いのか。

「国内で物が売れる状況」が必要だ。「景気回復」政策が必要だ。それには「賃上げ」が基本だ。

ということで記事は終わってしまう。

山家さんが悪いのか、山田記者が悪いのか、とにかくひどい記事だ。


この貿易収支の問題は、少なくとも二つのフェーズに分けて考えなければならない。

まず第一の区切りは2011年3月11日だ。ここで原油・LNGの輸入が激増し、日本は一気に貿易赤字となる。赤字の原因はきわめてはっきりしている。

第二の区切りは2013年1月からの円安だ。(あえてアベノミクスとは呼ばない)

円安は輸入品価格の引き上げをもたらすから、短期的には赤字の増大になる。それがやがて輸出の増大で相殺されるようになり、いずれかの時点で黒字化する、というのが円安政策の目的だった。

一般的には13年3~5月でオーバーシュートは終わったとされている。

ところが輸出がまったく伸びてこない。ここに問題のすべてがあるのだ。

輸入構造とかは、この際あまり関係ない。為替レートが20%以上下落しているのだから、同じ輸入品が20%高くなってもあたりまえだ。15%増ならむしろ抑制されていると見るべきかもしれない。

引き換えて外国では、日本商品が20%も下がったのに買おうとしない。なぜかということだ。

それは間違いなく中国の買い控えだ。安部首相が跳ね上がるたびに中国の日本製品買い入れ率はがくんと下がっている。

ここに問題のすべてがあるのだ。

貿易外収支のことも、触れておく必要がある。企業の海外進出が進んでいるにもかかわらず、貿易外黒字が増えてこない。

理由は海外での商売がうまく行っていないか、どこか海外で溜め込んでいるかである。今のところこれについて分析した文献は見当たらない。

内需云々は金融緩和との関連で論じられることになるが、一応貿易の話とは切り離して考えるべきだろう。