突如、文学づいて、もう一編

今度は与謝野晶子


草と人

いかなれば 草よ、

風吹けば ひとかたに寄る。

人の身は 然らず、

己が心の 向き向きに寄る。

なにか善き、なにか悪しき、

知らず、唯だ人は 向き向き。

「草」というのは「世間」と読め、「人」というのは「われら」と読めというんでしょうね。晶子は「それで、あなたはどっちなの?」と問いかけている。


唯一の問い

唯だ ひとつ、あなたに

お尋ねします。

あなたは、今、

民衆の中に在るのか、

民衆の外に在るのか、

そのお答へ次第で、

あなたと私とは

永劫、天と地とに 別れてしまひます。


この人、どこかに狂気を隠し持っています。ラテンアメリカにはこういう人ゴロゴロいますが


緋目高(ひめだか)

鉢のなかの

活溌な緋目高よ、

赤く焼けた釘で

なぜ、そんなに無駄に

水に孔を開けるのか。

気の毒な先覚者よ、

革命は水の上に無い。


きついですね。水面を走り回る 赤い釘 ですか…