「マンスリー・トピックス」No024 H25.10.24

「輸出の増勢に一服感が見られる背景について」より


1.J カーブ効果は貿易収支の赤字を説明できない

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これを見ると、いわゆる「Jカーブ効果」はすでに2013年5月に終了したことが分かる。当初の円安による輸入額の急上昇はいったん落ち着き、それに代わり輸出額が上昇した。しかしそれは大震災前の水準(約6兆円/月)に達したところでストップした。

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上の図は、J カーブの効果に関する試算である。面倒くさい図だが、「貿易収支への影響」という折れ線グラフだけ着目してほしい。

このレポートでは、下記の如き結論が導き出されている。

円安方向への動きは、2012年11月の水準から、当初は貿易収支の赤字拡大に寄与したものの、5月をピークに縮小し、9月以降は貿易収支の赤字縮小への寄与に転じたと見込まれる

つまり13年9月以降は、円安は貿易収支の赤字を減少する方向で働いているということだ。にも関わらず、貿易収支の赤字はむしろ増大しているということだ。

2012年11月にはすでに原発はほぼ全面停止しており、石油消費量に基本的な変化はないということを念頭に置いておこう。