フランシスコ語録 つけたし

もうやめようと思っていたが、阿修羅の5月31日の投稿で、フランシスコ発言が載っており、今回の文書につながる過程を補強するものとなっているので、紹介しておく。

フランシスコ・ローマ法王が、。バチカン(ローマ法王庁)の外国大使の信認式で述べたもの。(毎日新聞記事)

見出しは「フランシスコ・ローマ法王が、現代社会の「拝金主義」を戒め、倫理に基づく金融市場改革を断行するよう、世界各国の指導者に呼びかけ」というもの。

カネは人間に奉仕するべきであり、人間を支配してはならない

現代社会で暴力や貧困が増えている理由の一は、「カネの力を受け入れる」人々の態度がある。「カネの崇拝、経済の独裁」は倫理の拒絶であり、神の拒絶だ。

市場の独立と金融投機の自由を絶対視する考えから貧富の格差拡大が生まれている。倫理にのっとり、すべての人々に利益をもたらす金融・経済改革を実施するよう政治指導者にもとめたい。

この記事で注目されるのは、

バチカンはこれまでもグローバル経済の弊害や、金融資本主義の行き過ぎに警鐘を鳴らしてきた。前法王ベネディクト16世も退位前の新年ミサで、世界に緊張をもたらす要因の一つとして「規制なき資本主義」を批判した。

というくだり。

これについて、ジョン・L・アレンという人が

「福音の喜び」は、フランシスコの前任者ベネディクト16世からの、とりわけ彼の2009年の社会回勅「真理における愛」(Caritas in Veritate) からの明らかな継続性という点に深い意味がある。

と書いている。

資本主義批判はフランシスコの専売特許ではない。もしフランシスコを共産主義者というなら、ローマ法王庁と歴代の法王を共産主義者と呼ばなくてはならなくなる。

ただ、歴代の法王に比べ、フランシスコがさらに一歩を踏み出しているのも事実であり、どこをどれだけ、どのように踏み出したのかを知る必要があるだろう。

目下のところ日本語ではそこまで分析したレビューはない。


オバマ大統領がフランシスコ法王をこう評価したそうだ。

彼はキリストの教えを説く者として驚くべき人間性と、社会の弱者、貧乏人にたいして思いやりを持っている。彼は、人々を避けるのではなく、抱きしめる、という事を一番に考える人だ。