安部首相はASEAN首脳を日本に招き、大々的なパーフォーマンスを演じた。
これまでも安部首相のASEANアプローチは際立っている。
「こうやって頑張っていればASEAN諸国は日本の側についてくれる」とでも思っているようだ。
この人の頭は類人猿並みにナイーブにできているようだ。

ASEAN諸国は元々、日本に対して親近感などない。戦時中のいろいろな出来事はさておいたとしても、最大の理由は日本、とりわけ外務省がASEANに対して親近感をもったことがないからだ。

中国がGDPで日本を追い抜くまで、日本はASEANに対して居丈高であり続けた。ASEAN諸国は日本にホッペタをひっぱたかれても、それが札束であるかぎり我慢していた。

もう一つ、日本はアメリカという虎の威を借りた狐であったし、今でもそうあり続けている。トラは憎いが恐ろしくもある。狐はひたすら憎いだけだ。

日本が尖閣問題でオロオロしているのは痛快である。密かに中国に拍手を送りたいくらいだ。南沙問題は確かにあるが、それは自分たちで解決するしかない。

少なくともそれで日本と組んだとして得なことはひとつもない。日本がアメリカの目下の同盟者になるのは結構だが、そういう連中と付き合っても、それはたんなる合従連衡である。だいいち日本がそう考えているじゃないか。

日本が本気でASEANとの関係改善を望んでいるのなら、日米同盟からアジアへスタンスを移してみろ、そうすれば考慮しないでもない。

そうでもない限り、尖閣問題を口実にした日本の軍国主義復活は、それ自体恐怖の対象でしかない。とにかく力の政策の押し付けだけはまっぴらだ。