ウォール・ストリート・ジャーナルの「…が語りたがらない10の事実」シリーズは、面白いといえば面白いが、笑った後の後味はあまりいいものではない。

ことに最近の「億万長者がが語りたがらない10の事実」がそうだ。

出だしはこうだ。

1.「われわれの資産はますます増えている」

2013年、世界の億万長者の資産は過去最高を記録した。

フォーブスのリストには1426人の名前があり、その純資産の総額は5兆4000億ドル、昨年比で17%増となった。このリストには王族や独裁者は含まれない。

うち442人は米国に居住し、その平均純資産は108億ドルで、昨年の91億ドルから増加している。

その一方で、その他の米国民の純資産は08年の大不況以来減少しており、まだ回復していない。

FRBのデータでは、純資産が8万3000ドル以下の一般世帯が約半数に上ることがわかった。


何やら天文学的な数字が並ぶが、はっきり分かるのは米国民の所得中央値(平均値ではない)が8万3千ドルだということだ。
平均購買力指数で補正しないとわからないが、日本人の平均が400万円としてざっと2倍の所得があるということになる。(中央値はもっと低いだろう)
いつの間にかこれだけの差がついた。日本国全体では別として平均的日本国民はもはや決して金持ち国民ではないのである。