この間、ネパールは史上かつてない激変を経験しました。その中で二つの巨大な前進を成し遂げました。

一つは、封建的な王制を廃止し、共和制へと移行したことです。

そしてもうひとつは、事実上の内戦と言われたマオイストの武装闘争を停止し、平和を実現したことです。

これらの前進の意義はいくら強調してもし過ぎることはありません。ここをまず踏まえておかないと、目の前の困難にとらわれて議論が後ろ向きになってしまいます。

同時に、この巨大な変革をもたらしたのは、直接的にはネパールの抱える深刻な経済的・社会的困難であったことも見て置かなければなりません。

それは、旧支配層がもはやこれまでの形態では統治を続けていけなくなるほどの厳しい困難でした。

それは新自由主義経済の浸透によってもたらされています。王制を支え、封建的な社会関係を構築してきた地主層が、新自由主義の前に没落しつつあることが、そこには反映されています。

それに代わる社会をバラ色に描き出すほどには、状況は改善されていません。インドをバックとする資本家が新たな支配者になるのか、それとも人民みずからが主人公となる自主独立の国家として自立していくのかの2つの道が、選択を迫られているといえます。

ちょっと古いですが、以下の文章をご参照ください。

 ネパール:国王独裁の崩壊  ネパール:毛沢東主義者をどう見るか