赤旗が秘密保護法で連日の大キャンペーン。

これまでは、国会と国会議員の「主権侵害」が最大の問題と考えていたが、2日の一面報道では、司法の仕組みとの激しいバッティングが浮かび上がっている。

大きく言って問題は三つある。
一つは、証拠に基づいて審理が進められなければならないのに、証拠が提出できないという矛盾。
二つ目は、裁判官が心証を形成するのに必要な情報が提出できないという矛盾。裁判官が知ることそのものが法律違反となる。
三つ目は、特定秘密が漏洩された時の、漏洩者側の意図性の問題。とくに境界的な秘密では、線引の基準そのものが秘密であるから、過失すら問えない。

罪刑法定主義では検察側によって罪状が認定され、それが法のどこに違反しているかと論告されるのだが、罪状が明らかにされないと裁判が成り立たない。

公務員たる検察官が罪状を明らかにすることは、それ自体が秘密保護法違反となる。さらに裁判官が罪状を法律に照らして審判することも違法となる。

そもそも、裁判官に「特定秘密」を明らかにすることが不可能となる。これでは裁判官は、「秘密保護法」に違反しているか否かの判断をできず、裁判は成立しない。

かくして「犯人」は野放しとなる。

もう一つは量刑に関係してくるが、意図性の問題である。何が特定秘密に関するか政府側にしか分からないのだから、それが過失なのか意図的なリークなのかの判断は不可能である。

超党派の勉強会で、警察庁は「特定秘密であるという認識がない場合は処罰対象にならない」としている。
これは逆におかしいのであって、すべてが主観的意図の有無により左右されてしまうことになる。被告人が「特定秘密との認識はなかった」と主張する限り、この法律は無意味になってしまう。

要するに、この法案は根本的な二律背反を内包しており、このままでは法律の体をなしていないということである。