鮮やか 中国外交

APEC首脳会議では、久しぶりに胸のすくような中国外交を見せてもらった。

* 習主席と肅(前副総統)の会談で中台関係の持続的発展を確認。双方の実務最高責任者が同席。

* 習主席と朴大統領の会談。北朝鮮核問題で6カ国協議再開の前提条件で議論。

方向は鮮明である。中韓を東アジアの基軸とし、台湾とも友好の実績を積み上げる。東南アジアとは懸案の南シナ海問題で多国間協議に踏み切る、そして北朝鮮については国連重視の姿勢を鮮明にすることで、6カ国協議の再活性化を図る。

おそらく軍部とこれにつながる勢力の押さえに成功したのであろう、打つ手が自信にあふれている。囲碁で言えば「指がしなって」いる。国営石油トップの摘発が効いているのか。

最大の課題は日本政府だ。米国のプレゼンスそのものはあまり気にする必要はない。日米同盟そのものより日米同盟の能動化、機動化が東アジア全体にとって最大の脅威だ。

この認識で、東アジア全体が一致することが現段階での獲得目標となる。その認識を声高に叫ぶ必要はない。アジアに平和をもたらす諸策を一つ一つ解決していけば、おのずから日本の「右翼の軍国主義者」たちは自然と活動の場を失っていく。

それはシリアでの外交活動の経過から得た教訓でもあろう。米国の手を外交活動により抑えた。そのことで唯一米国への変わらぬ忠誠を誓った日本の好戦性のみが人々の記憶に残った。

この経過に一番焦りを感じているのが米国に軍産複合体であろう。そしてオバマがAPECを欠席し、日本の安倍首相が完全に孤立した。だから軍産複合体はオバマを叱り、オバマは「欠席したのはまずかった」と自己批判させられたのである。