「ネイチャー」誌といえば、泣く子も黙る自然科学分野の最高権威だ。

ノーベル賞の登竜門とも言われる。

その「ネーチャー」が、このところ福島原発への関与を強めている。

8月13日号ではFukushima: 'Ecolab' branding insensitive

8月29日号ではFukushima leaks 18 times worse than first thought

そして9月3日号では Nuclear error

とまで書いた。副題は

Japan should bring in international help to study and mitigate the Fukushima crisis.

となっている。福島の「危機」と、それをもたらした「エラー」は科学界のお墨付きをもらったことになる。その直後に、安倍首相の発言が飛び出したわけだ。


@yoko71さんによる日本語訳が読める
http://yokofurukawa.tumblr.com/post/60466011377/9-5-nuclear-error

1.原子力事故から2年半、TEPCO(東電)は、三機の破壊された原子炉での核燃料の貯蔵タンクで起こる問題の原因とその深刻さを、認識できていない

2.今回の漏洩で、この貯蔵システムは、管理の行き届いていない時限爆弾のようなものだ、ということがわかってきた。

3.日本政府の今までの対応や情報公開(のお粗末さ)の前例から考えると、日本政府がこの事態の収拾を、TEPCOよりも上手くやっていけるのか、疑問として残る。

4.漏洩しているタンクの周囲の放射線量は、当初の報告よりも18倍高かった。単なる「異常事態」として始まったはずの漏洩が、結果的には本物の危機となってしまった。

5.日本は、ここで海外の専門家に助けを求めるべきだ。世界中からの研究者がデータを集め、解析し、シェアできるように、サポート体制をととのえるべきだ。

少なくとも福島では、まだ遅くはありません。