(前のページから続く)この調査の名称は

「全国の計120市区町村の首長と教育長を対象にした、教育委員会のあり方に関するアンケート調査」

特徴は三つある。

一つは文科省の諮問機関である中教審が行った調査だということだ。権威のある調査であると同時に、かなり文科省筋のバイアスがかかっている調査だということである。

二つ目は、調査対象が自治体の首長と教育長だということである。教育委員会そのものではなく、行政に携わるものとして、より権力の意向を反映しているものと考えられる。

三つ目は、調査の内容が「教育委員会の独立性」という、きわめて今日的で微妙な分野となっているからである。

前置きが長くなった。

赤旗は次の4つの項目について数字を掲載している。

1.「教育委員会が首長部局から独立していることが首長にとって制約になっているか

この質問に対しては首長の51%、教育長の59%が「そう思わない」と答えている。

2.「教育委員会が合議制であるため事務執行が遅滞しがちである」か

この質問に対しては首長の62%、教育長の76%が「そう思わない」と答えている。

3.「現行の教育委員会制度を廃止して、その事務を市町村長が行う」べきか

この質問に対しては首長の58%、教育長の85%が「反対」と答えている。

4.(それとも)「合議制の執行機関としての教育委員会を存続しつつ制度的改善を図る」べきか

この質問に対しては首長の57%、教育長の67%が「賛成」と答えている。

この調査は、質問項目を見れば分かるように、かなり誘導尋問的な質問となっている。

なぜそのような質問をしたか。赤旗は以下のように背景を説明している。

安倍政権は、教育委員会の独立性を敵視している。

政府は、首長の任命する教育長に権限を集中し、国と首長による教育への統制を強化しようとしている。

中教審はその方向にそって、教育委員会制度の「見直し」を行っている。年内に結論を出す運びとなっている。

ということなので、このアンケート調査はその露払いの役割を果たすはずであった。

それがこんな強力な肘鉄を食らわされる結果になってしまったのだから、右翼は焦っている。

赤旗によると、

櫻井よしこ委員は、「統計は恣意的に解釈されることが多い」と(意味不明のセリフ)述べました。

そして、「戦後日本の教育は本当におかしい。納得いかない」と不快感を示しました。

そうだ。

義家政務官は「教育委員会の無責任な状況が表出している。責任体制の確立をしなければならない」として、「改革」の断行を強調しました。(義家さんといえば、“歩く無責任みたいな人だと思いますが)


以上、長くなりましたが、自民党・安倍政権・右翼がトレンド、日本人の社会意識のメイン・ストリームを取り違えているのではないかということの意味です。