教育長の釈明を見て、やはり腑に落ちない。
かりそめにも教育長まで勤めた教育者が、「はだしのゲン」に対してこれほどまでに無理解であるというのが合点がいかない。
島根といえば広島のとなり、被爆者も大勢いるはずだし、教育長の周りにもいるはずだ。原爆は残虐性一般に解消できるようなものではない。

もうやめようと思っていたら、

松江市教育委員会が「はだしのゲン」を閉架にしたのは、在特会の脅かし ...

というサイトがあって、右翼の教育委員会に対するゴロマキを動画で聞くことができる。右翼がみずから録音しみずからアップしたものである。

はだしのゲン>朝鮮ブランド松江市教委の勝手し放題!

5月1日 敗戦国民マンガ 「はだしのゲン」 で教育する松江市 ⑬

これで参ってしまったとすれば、これはこれで大問題。

ただ、教育委員会を批判しようとする人は、上の二本の動画を全部見通してから発言したほうが良い。

間違ったことをすれば批判するが、正しいことを貫こうと頑張るなら支えるぞ、という決意をもって批判すべきだ、ということがよく分かる。

(警察呼べばいいと思うが、これはどういう罪になるのだろう。威力業務妨害? その際、このビデオは証拠になるか?)


前の記事で、「全巻ではなく、ジャンプ掲載分と成人向け雑誌の掲載分を分けて考える」という意見に対し、「説得力のある意見」だと思ったが(それは今も同じだが)、問題の本質はそこにはないということがわかった。
事実上、右翼の脅しに屈服したということが事態の本質であるとすれば、この際は情報の自由、知る権利を守ることが最大の課題である。

「知る権利」を守ることを放棄した教育委員会の判断を無効とし、ふたたび学校図書館で全巻を閲覧可能とし(現状復帰)、「知る権利」に対する右翼の攻撃を毅然として跳ね返すことがもとめられていると思う。

そのための市民的連帯がもとめられている。レーティング云々の問題は、その後話しあえば良いことだ。