本日から3日間にわたり経済面に連載「タックス・ヘイブン 実像と対策」という記事が載る。筆者は政治経済研究所の合田さんという人。

1973年 神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。
同年、衆・参両議院公設秘書、政策秘書を務め、2004年退職。
2004年 (財)政治経済研究所主任研究員

という経歴の方である。

雑誌「経済」に発表された論文の要約らしい。

1回目の見出しは「税逃れ本丸、多国籍企業」というもの。

まず7月のG20でのBEPS対策、OECDの行動計画の解説から入る。

BEPS とは「税源侵食・利益移転」の意味で、タックスヘイブンを利用した租税回避の手法の体系を表す。

7月のG20の特徴は

1.明確に多国籍企業に焦点を当てた政策であること

2.多国籍企業の「悪意」を事実認識としていること

合田さんはこれをもって「やっと本丸を目指すたたかいが始まった」と表現している。

ここまでが序論で、以下タックスヘイブンを利用した租税回避の手口を紹介する。

1.知的財産権をタックスヘイブンの子会社に移し、特許使用料という名目で利益を送り込む。

2.移転価格を利用する方法。これは説明がよくわわからないが、スターバックスにおけるスイスの子会社を考えればよいのではないか。

英スターバックス社は、スイスのローザンヌにある子会社を通してコーヒー豆を購入し、その代金を支払っている。また買った豆をオランダの会社で焙煎し、その代金も払っている。これらの方法で費用を増大させ、納税を回避していた。

オランダの税率は約16%で、イギリスの法人税率は24%である。またスイスの法人税率は12%である。これによりスターバック社はイギリスでの営業によって得た利益について、差し引き8%の“節税”に成功したのである。(スターバックスの脱税

3.二重非課税: アップル社は低税率のアイルランドに子会社を置き、利益を集中している。

アメリカは課税に際し「居住地原則」をとっているので、アイルランドの子会社に課税できない。一方、アイルランドでは、実質的に経営している国が課税権を持ち、アイルランド政府に課税権はない。

以上三つの手口の中でも、三つ目が「最も悪質」だとしている。

と、ここまでが第1回分だ。

アップルの租税回避は、まさに奇跡のようなものだ。しかし、これはだれでもできてしまう手段だ。

これが認められるなら、世界中のすべての企業が同様の手段を取りうることになる。

なのに、生き馬の目を抜くようなこの社会で、そうなっては来なかったのは、なにか理由があるに違いない。何か障壁があって、そのために他社がためらっている中で、アップル社だけが秘密の抜け道を探しだしたのではないだろうか。

この件については少し自力であたってみたい。