横浜市が一気に保育所の待機児童をゼロにしたというので安倍首相が「横浜方式」だとはしゃいでいたが、どうも怪しいとは思っていた。

少しづつ数字が出てきている。

まず驚くのが人件費比率。保育所の人件費比率は全国平均で71%となっている。まずまず妥当な数字だ。
これが「横浜市内で株式会社が運営するある保育園」では約40%ということだ。我が目を疑う数字だ。
差額でもとらない限り、収入はどこも大差ないはず。ということは一人あたり給与が40÷71=56%に抑えられていることになる。
申し訳ないが、正直、保育所の保母さんの給料はお世辞にも高いとはいえない。ぎりぎり一人暮らしが可能な程度だ。
その半分ということになると、想像を絶する額だ。まさにブラック保育園だ。

そうやって浮かせた100-56=46%の金を、“利益”として計上することになる。なぜなら株式会社であり、営利企業であるからだ。
横浜市では株式会社の比率が25%に達している。全国平均は2%だから、この間の横浜市での保育所増設分の殆どを株式会社が占めることになる。

人件費比率40%は決して突出した数字ではないことが分かる。

さらに困るのは、このような給与でスタッフを確保するのは無理があるということだ。たぶん保母さんが7人やめたら、この保育園は潰れるだろう。現に2ヶ所がすでに潰れているという。

営利企業は逃げ足が早い。
ママさんパワーは強い。
舐めてはいけない。
「市が認可したのだから市が後始末しなければならない」、ということになる可能性がある。そうなれば、市は結局高いものを掴まされたことになる。


赤旗ではあるケースが報告されている。

この保育所では保育士7人が一斉退職した。給与は手取りで14万円、賞与は年2回1万円ちょっとだった。
給食も粗末で、から揚げなら子供は1個、保育士は3個だけ、子供も保育士もお腹をすかせていました。


これがブラックでなくて何なのか。
しかし、このくらいやらなければ利益を出すことは難しいかもしれない。そもそも営利で保育園をやるというのが無理なのだと思う。
「世界で一番、企業が活動しやすい国」というのは、こういうことを指すのだろうか。