TBSが村八分に

自民党がTBSの取材を拒否したそうだ。

ついに来たかという感じだ。

1月から始まった安倍首相の会食シリーズ。ナベツネから始まって産経、フジテレビ、読売、日経と来て、2月には朝日が会食に応じ(一説では頼み込んで会食させてもらったという)、その後テレ朝、日テレとテレビ各社も相次いで軍門に降った。その後共同通信時事と続き、3月末に毎日との会食も終わり、全国メディアは総なめとなった。

こちらも野次馬根性でレストランや料亭の名前をフォローしていたが、赤坂の料亭がないのは、時代の風潮なのかと思っていた。

そのうち、ふと気づいたのだが、TBSの名前だけが何時まで経っても出てこない。TBSは節を貫いているのかなと思っていたが、大した根拠があるわけではないので黙っていた。

それが4月8日のサ条約記念集会では、ただ一つ、安倍首相の「天皇陛下万歳」を放映した。他はひと言コメントはあっても画像は流さなかった。

そこには、唖然とする今上天皇の顔、泣きそうな顔の皇后の顔がはっきりと捉えられていた。

そしてたじろぐ閣僚もいる中で、景気よく両手を上げる安倍首相もはっきり写っていた。

これが会食に応じたメディアと応じなかったメディアの差なのか、と思う。

そして今度は、参議院終盤国会の報道だ。申し訳ないがTBSがどういう報道をして、それが同自民党を怒らせたのかは知らない。

しかし、自民党は報道が気に入らないからといって、それを理由にTBSの幹部取材を今後、拒否する方針を打ち出したという。

そもそも、最終盤のゴタゴタは安倍首相がみずから招いたものであり、糾弾されるべきは自民党なのに、メディアは重要法案が流れたといって、問責決議を上げた参議院を非難している。

参議院が良識の府であるとするなら、その決議は重いはずだ。マディアの論調は、つまるところ参議院など無くしてしまえというに等しい。いっそ議会などなければいいのにと思っているのではないか。

衆議院の比例区削減もそうだ。比例区を減らせば少数野党がいなくなる。こんなはっきりしたことが、どうして言えないのか。

国会はこの国の最高機関であると同時に、議論を戦わせる言論の府だ。言論の自由を擁護しないマスコミなどジャーナリズムの風上にも置けない。

今回のTBS問題の根は深く、きわめて深刻だ。少し調べてみよう。