昭和ゴム株式会社は創業1886年、会社設立が1937年という由緒ある会社で、千葉県柏市に本拠を構えている。

筆頭株主は明治製菓であったが、2000年に持ち株をファンドに売却した。

APF(アジア・パートナーシップ・ファンド)は本社をタイのバンコクに置くファンドグループ。1981年設立。95年に現在の代表が買収した。

陸上400M障害メダリストの為末大選手が所属し、元プロサッカー選手・中田英寿、さらに久間章生元防衛相も広告塔を務める。

タイの不動産投資などを名目にした虚偽の勧誘を行ったとして訴えられている。

「さやこの素晴らしき日々タイと経済と日常」といういかにも怪しげなブログが閲覧可能だ。

昭和ゴムはその後、企業融資に失敗し総額20億円以上の損害を出した。経営陣は第三者割当増資により苦境打開を図る。

情報紙「ストレイ・ドッグ」(山岡俊介取材メモ

というブログが、相当丹念に経過を追っている。

例によって年表形式でまとめてみる。

2008年

6月 APFグループが昭和ゴム(東証二部)の約12億円に上る第三者割当増資に応じ、35.7%の筆頭株主になる。

APF(直接には傘下企業の明日香野ホールディングス)は当初よりブラック企業と見られていて、社外監査役や労働組合は増資を認めないよう訴えていたが、東証は無視した。

6月 APFが過半数の経営陣を送り込み、昭和ゴムの経営権を獲得。増資資金のうち11億円は3週後にAPF関連会社のCP購入という形で還流。

その後、約3ヶ月の間に、昭和ゴムの資金の8割を超える27億円を、投資なる名目の下にタイにあるAPF傘下の子会社に送金した。(これって背任行為じゃない?)
 

7月以降 昭和ゴム労働組合は、27億円の流出問題でAPF経営陣と厳しく対峙してきた。経営陣は、組合の弱体化を企んで、2008年7月から今日まで、様々な不当労働行為攻撃をつづけた。具体的には不誠実な団体交渉、組合立看板の破壊、組合委員長に対する昇格差別、2度にわたる懲戒処分の強行が挙げられている。(組合ブログより)


10月22日 昭和ゴム、APFのグループ会社から11億円相当のCPを購入したことを明らかにする。

2009年

4月 為末大選手、新潮社などに名誉毀損で損害賠償を請求。裁判所は訴えを認め、220万円の支払いを命じる。

6月 さらに2億円の第3者割当増資。APFの日本法人が引き受ける。

6月 APF、定時株主総会で昭和ゴムの社名を昭和ホールデイングスと変更。08年度の赤字は約13億円となる。

10月 APF、昭和ホールデイングスを親会社の昭和ホールデイングスと3つの子会社に分割。社長はすべて此下が勤める。

2010年

6月、APFに対する金融庁証券取引等監視委員会の強制調査。大量の物品が押収される。架空増資が金融商品取引法の偽計にあたるとされる。

6月 APFは国と金融庁に対し「差押え処分の取り消しを求める訴訟」を起こした。

12月3日 APF経営陣、27億円の海外投資について償還計画を公表。11年3月末までの全額償還を打ち出す。

12月8日 APF、信用失墜等の不利益を被ったとして証券取引等監視委員会に対し行政訴訟を提起する。

2011年

3月 APF、27億円の償還を完了。しかし大部分はAPF傘下会社の株という形での償還であった。

2012年

214日 APFの処分取消訴訟、東京地裁で全面敗訴。7月の控訴審でも敗訴した。

11月29日、東京都労働委員会は昭和ゴム労働組合の不当労働行為救済申立にたいし、救済命令を出す。

2013年

5月 大阪、兵庫などの個人投資家16人が、4億6200万円の賠償を求め、APFを告訴。