「太平洋を二分し米中2カ国で管理しよう」と中国軍首脳が呼びかけたとの報道があった気がする。
空耳だったかなと思っていたら、ネットでも聞いた人が大分いるようで、「けしからん」と怒っている。
ところがなかなかネタ元が見つからない。グーグルでも検索ページの見出しには載っているが、実際にそこのサイトに行くと抹消されている。

探して行ったら、あった!

「TVでた蔵(TV DATA ZOO)」というサイト。
「放送されたテレビ番組で紹介された情報をご紹介するサイトです」と書いてある。

2013年4月23日放送 21:00 - 22:00 NHK総合

ニュースウオッチ9 (ニュース)

アメリカのデンプシー統合参謀本部議長は、きょう習近平国家主席と会談。アジア太平洋地域の安定のため 協力していくことを確認した。
ところが人民解放軍高官との会談後の会見では中国側は太平洋を二分し米中2カ国で管理しようと提案、デンプシー氏は日米同盟 を尊重することを強調した。

うーん、このニュースを聞いたんだなと分かった。ファイターズがホークスにボロ負けして、チャンネルと切り替えた直後だった。

しかし、これは大誤報、大誤訳だった。不適切の枠を超えている。陳謝ものだ。

WSJの記事から引用する。

①太平洋は両国を収容するに十分な広さを持っている。(The Pacific Ocean is wide enough to accommodate us both.)

②どちらの国も相手の「中核的利益」を尊重すべきだ。

③この地域での悪意ある競争、摩擦、対立を回避することが両国にとって重要だ。

韓国中央日報(日本語版)では以下のとおり

房総参謀長は米国との軍事部門協力・交流の必要性を強調し、「太平洋は米国と中国をともに抱き込むほど広い。いかなる状況でも協調的なパートナーにならなければならない」と述べた。

これに対しデンプシー議長は、米軍の「アジア回帰」戦略は中国を封じ込むという意図ではないと説明した。

「NewSphere」では以下のとおり

軍事関係は、今や経済が深く絡み合う両国において、関係づくりが大きく出遅れている分野とされる。

最近はさらに、南シナ海、東シナ海の支配権を主張し、 「海洋強国化」を計る中国と、国家としての関心を再び太平洋にシフトしている米国とが互いに警戒心を募らせている。

会談後、房氏は、「太平洋は両国を収容するに十分な広さを持っている」と述べたという。

ニューヨーク・タイムズ紙はこの一見「鷹揚な」発言に、 「アメリカ一国による支配が永遠には続かないことの示唆」を聞き取っている。


ということで、きょうびこのご時世に、一歩間違えば大変な方向に行きかねない重大な誤報であろう。

NHKはどうフォローしているのだろうか。