フランス軍の出動

この頃になってフランス軍が「トルコ石作戦」と称して出動してきます。NAMIRの動員が遅れていた安保理の要請を受けたものでした。フランス軍の行動も不可解なものでした。虐殺を止めるよりも虐殺部隊のコンゴへの脱出を手助けすることに目標を置いているかのようにも見えます。

フランス軍の作った回廊を抜けて多くのフツ人が国外に逃れます。彼らはコンゴ領内のゴマに巨大難民キャンプを形成します。5千名に達したUNAMIRも、主として難民キャンプの治安維持を担うようになります。

国際ニュースにはあたかもRPFが虐殺を行い、それを逃れた人々がゴマに集まっているかのように報道されました。「国境なき医師団」が活躍し、国際支援の多くがルワンダ国内ではなくゴマの虐殺者集団に集中して行きました。

ポル・ポト派のタイ領内キャンプが難民キャンプとして国際支援を受けたカンボジアの事態の再現です。さぞかしRPFは歯ぎしりしていたことでしょう。