アウトプレースメントについて知りもしないで偉そうに書いたが、もう少し調べておきたい。

最初は業界大手アカデミーコンサルInc.のページから。

アウトプレースメントのプレースメントとは「要員を配置する」「職に任ずる」という意味です。ではアウトプレースメントとは、そうです「配置からはずす」「職を免ずる」ということで、そこから「現職を離れた後の生き方を支援する」という意味に転じたものです。

ということで、言葉の意味は端的によく分かった。

現状に置き換えて説明しますと、入社以来長く企業の成長、日本経済の発展のために寝食を忘れ、人によっては家庭さえも犠牲にしてきた企業人の方々が、リストラという名目のもとにその会社を離れざるを得ない状況に置かれたとき、

その環境の中で、この機会をチャンスと認識し、今後の人生を充実した意欲的で満ち足りた人生を展開することができるように、カウンセリングやコンサルティングによってサポートをすることこそが本来のアウトプレースメントなのです。

ということで、前半は非常によく分かるが、後半がよく分からない。そこで読み進めると、「具体的なプロセス」が箇条書されている。

1.メンタル・カウンセリング
2.自己分析・スキル分析
3.アピールする履歴書と職務経歴書の指導
4.面接トレーニング
5.求職活動のための情報収集
6.企業研究と入社決断のポイント指導
7.各種セミナー、スキル研修の実施

つまり、「たんなる職業紹介ではなく就職指導もしますよ」というのが売り物のようだ。

ページの最後に【アウトプレースメント(再就職支援)事業実績】

というのがあって

 バイエル薬品
 ●日興コーディアル証券
 ●和泉電気
 ●ビクター

と並んでいる。


ちょっと古いが、10年前の富士通総研のレポート

「日本型アウトプレースメント」は定着するか

主任研究員 浜屋 敏/吉田 倫子

という文章があった。

数字については省略する。

欧米型サービスと日本型サービスの違い

アウトプレースメントとは、雇用の継続が困難になった社員に対して、離職に伴うさまざまな問題の解決を支援する民間企業のサービスである。

米国で一般的に行われているサービスはカウンセリング重視であり、再就職先の斡旋まですることはない。

これに対し、「日本型アウトプレースメント」は再就職先の紹介が一般的である。したがって、再就職の実績ばかりが注目され、サービスの内容が疎かになっている場合もある。

アウトプレースメントの位置付けにも、日本と欧米では違いがある。欧米では訴訟回避や福利厚生の一環としての常識とされているが、日本ではまだまだ「リストラ社員の行き着く先」のように認識されていることも否めない。

サービスの価格の面でも大きな違いがある。欧米では3~4ヵ月の短期サービスが$5,000以下で提供されているが、日本では1人当たり1年のサービスで100万円前後である。このためサービスを利用できるのは資金に余裕のある大企業が中心である。

定着のための課題

わが国のアウトプレースメント企業の中には、宣伝と実際のサービス内容とのギャップが大きい企業もあり、社会的な不信感を招きかねない状態になっている。

また、スキルスタンダードが見えて来ず、カウンセラーとしての明確なスタンダードの設置が求められる。

さらに大企業と中小企業のギャップが問題になっている。(というより中小企業では不可能)

ということで、前回書いた「リストラ屋」との批判は、当たらずとも遠からずということだろう。

とにかく大企業の自己都合で生まれた組織であり、その尻を持ち込むようなマネは許せない。「自己責任だァ!」と言いたい。

ハローワークなど公共のシステムの拡充と、再教育の機会の公的保障が大事であって、「リストラ屋」をさらに儲けさせることが目的ではない。