赤旗に「経済ジェノサイド」(平凡社新書)を書いた中山智香子さんのインタビューが載っている。
ピノチェト時代のシカゴボーイズの政策が、いかにチリの人々の生活を破壊していったかをあとづけた本らしい。
中山さんは49歳、この世代としては貴重な進歩的経済学者のようだ。ウィーンに留学しハイエクの一派を批判的に研究したそうだ。
短い囲み記事だから、言っていることは多くない。

一つは、新自由主義が60年代後半の世界に広がった理由だ。
「日本の公害問題のように、市民の運動が国や企業を追い詰めた」ため、危機感を抱いた国や企業が「政治は終わった。経済だ」とすり替え、儲け中心の新自由主義を広めた、というもの。
その時代を当事者として生きた私達世代には、どうももうひとつしっくりこない。

もう一つは、新自由主義者がその政策の明らかな失敗にもかかわらずいけしゃあしゃあとしている理由だ。

彼らは現実に起こっていることを無視します。現実と理論が関係ないのは当然、現実と理論が合わないのは現実が間違っていると言います。
異様な倒錯です。


ここの部分はさすがに迫力がある。研究者でなければここまでは言えない。
竹中平蔵の顔が思い起こされる。

ただ新自由主義は多様な顔を持っているので、十把一絡げには行かないところがある。

ハイエクとフリードマン、サッチャリズムとレーガノミックス、IMF・世銀・米商務省の政策はそれなりに分けて論じなければならない。

とりわけチリの「成功」についてはまだまだ議論が不足している。