をあらかじめお読みください。

酒井記者の書いた“判決のポイント”を読む。

みんな「ここがポイント」と言いながら、少しづつポイントを外しているから分かりにくいのだ、ということが分かってきた。

判決のポイントというのなら、「黙示の労働契約」に関して

①まず松下プラズマディスプレイ判決のポイントを明確にすること

②これを否定した最高裁判決のポイントを明確にすること

③最高裁の判決に対する、今回のマツダ判決のポイントを明確にすること

この記事も他の記事と同様に、前置きが長過ぎる。肝腎の部分に行き着く前に息切れがする。


文句を言っていても始まらないので、とにかく要点に入る。

酒井記者は「特段の事情」という言い回しが今判決のポイントだと指摘する。

①松下判決以前は、派遣労働の違法性は指摘されていたが、派遣先との雇用関係は認められなかった。

②松下の高裁判決は、派遣労働が違法であればその契約は無効であり、実態としての労働関係が成立していれば、派遣先とのあいだに雇用関係があるとみなすべきとした。これが「黙示の労働契約」だ。

③最高裁は、大阪高裁判決を破棄したが、その理由は派遣会社との雇用契約を無効にする「特段の事情」が必要で、この「特段の事情」が認められない限り、派遣先との雇用関係を承認することはできないという論理であった。

この理屈がよく分からないが、按ずるに、「派遣会社が責任持って面倒見ますと言っているのに、それを飛び越えて派遣先の責任を問うのは、やっぱおかしいんじゃないの?」ということなのではないか。

それはそれで話しとしては分かる。でも「派遣会社が面倒見るわけないじゃん」というのも率直な感想ではある。だからそういう判断した最高裁にも弱みはあるのだろう。

そうすると、現場の実態に合わせて「特段の事情」というのを規定してく作業が、下級審には課せられることになるだろう。

つまり「特段の事情」を勘案するべきクライテリアが整備されれば、最高裁の判決は諸刃の刃となって使用者側に突きつけられることになる。

そこで今回のマツダ判決は

④派遣会社との雇用契約を無効にする「特段の事情」があると認定した。したがって「黙示の労働契約」論に基づき、派遣先との雇用関係は承認される、と判断した。

ここに今回の判決の「画期的意義」があるという論建てである。


私が思うには、派遣労働に関わる一連の流れのなかで、画期的意義は「黙示の労働契約」を打ち出した大阪高裁の松下判決にあるのであって、今回は、それを「特段の事情」で跳ね返した最高裁に対して、新たな二の矢が放たれたところにある。

ただしそれは法理上の話であって、労使の力関係の反映としてみるのなら、また別の位置づけがなされるのかもしれない。

ただし「特段の事情」の内容は、この記事を読んでもよくわからない。判決文を並べてはあるが、その意味については説明されていない。


いづれにしても、赤旗記者は弁護団もふくめて、いちど集団討議して意思統一したほうが良い。

もしそれが「画期的」であるならなおさらのことだ。こんなに一生懸命読む読者はいないはずだから、「たたかう各地の原告を励ます」ためにも、真剣に受け止めてほしい。

知ったかぶりしてすみません。