パリの浅田記者の通信です。

見出しが3本、写真入りの記事です。

EU 銀行員賞与に上限

最大で固定給と同額

報酬目当ての無謀投機を抑制 ■ 証券支給で抜け穴も

というもので、まずは経過

2月27日、欧州理事会と欧州議会の代表とが、ブリュッセルで長時間協議の末、銀行員の賞与に上限を設けることで合意した。

ということで、次はその内容。

①銀行員の賞与の上限を固定給と同額とする。(固定給というのは月額?、それとも年額?)

②株主総会の議決があれば、2倍までの支給も可能とする。

③株や債券での賞与はこの上限にふくまれない。

ということで、いままではどうなっていたかというと、

バークレイズ、ゴールドマンサックス、ドイツ銀行などでは固定給の数倍から10倍にも達する賞与を、少なくない行員に支払っているとのこと。

このため多くの幹部行員は、高額賞与を得ようと、危険を顧みず投機に走ってきたようです。そしてそれが金融危機をもたらしたということです。

ということで、抜け道はありつつも、基本方針としてはまことに結構な決定です。

それで、これからどうなるかというと、

3月5日にEU財務相理事会があり決定される。これは理事会の承認事項であり、覆されることはまずない。

そして来年(2014年)1月から実施に移される。

ということなので、金融取引税につぐ重要な政策決定だと思う。

ところがこの結構な判断に対してロンドン市長が噛み付いた。

ここは、ちょっと浅田記者のレポートではちょっと説明不足なので、ロイターに載った市長発言を紹介する。

ロンドン| 2013年2月28日木曜日11:12am GMT∥

(Reuters) -

ロンドン市長ボリス・ジョンソンは銀行家のボーナスに欧州連合が上限を設けたことで非難した。そして、銀行業務がロンドン・シティーを回避して、チューリッヒ、シンガポールとニューヨークの方へ向かうあらたな動きが出てくるだろうと警告した。

ヨーロッパの銀行家は早ければ来年にも、ボーナスの上限を迫られる。ブリュッセルで暫定的な合意が成立し、世界で最も厳しい給料抑制策が講じられることになったからだ。

「EUがこんなあからさまで自滅的な政策に固執するなら、なぜ我々はEUに留まらなければならないのだろう。

…ブリュッセルは銀行業務をこなす能力なしには世界的な市場を制御することはできない。ブリュッセルは世界中の銀行家への給与が支払えなくなる。

…この処置で成し遂げられる物があるとすれば、それは、チューリッヒとシンガポールのための後押しであり、ニューヨークである。それはEUのゴタゴタの代償だ。

…かつてローマ帝国のディクレアヌス皇帝は、帝国中で食料雑貨の価格を固定しようとした。これはその時以来、ヨーロッパにとってもっともバカバカしい政策だ。

どっかで聞いたセリフだ。「国際競争力」を口実に法人税の引き下げをもとめた米倉会長の発言と同じだ。

そんなに出て行きたいのなら、宇宙船を雇って、月にでも火星にでも行ってもらおうじゃないか。