書き方が不正確だった。日米共同声明が出されたのはTPPに関する項目だけで、他の点については「1時間半の会談のなかでこういうことが触れられました」という時事通信の報道であった。以下が時 事通信の伝える会談の「骨子」である。

日 米 首 脳 会 談 骨 子

 1、TPPで関税撤廃前提とせず
 2、日米同盟強化を確認
 3、対北朝鮮国連安保理決議採択へ連携
 4、日本は集団的自衛権の行使容認検討
 5、日本は中国に冷静対処
 6、米軍普天間飛行場を早期移設
 7、ハーグ条約の今国会承認を伝達
 8、日本は2030年代原発ゼロ見直し
 9、シェールガス対日輸出要請(ワシントン時事)

したがってこの6点は、いずれも文頭に「日米同盟強化のため」という枕詞が付けられなければならない。
そして4~9が両国関係におい て相互要請している内容となる。
そして9を除く5項目(さらにTPPも)はアメリカの要請に基づいており、それを日本が「同盟強化の立場から」受け入れるものとなっている。
シェールガスのみが 日本からの要請であるが、アメリカはここだけは「同盟強化」の立場を明らかにしなかった模様である。

これらのことは日米同盟が片務的なものであり、従属的な同盟関係であることを明らか にしている。