デフレ脱却等経済状況検討会議 第一次報告

はじめに~デフレの現状と背景~

デフレの判断基準: 内閣府の月例経済報告では、消費者物価指数、特に基調を示す「生鮮食品、石油製品などの総合」(いわゆるコアコア)を重視している。日本銀行は消費者物価指数の前年比上昇率で示している。

①デフレから脱却できない状況

我が国経済は、過去10 年以上にわたり、デフレから脱却できない状況が続いている。

平成23 年度の名目GDP は約470 兆円となり、10 年前(平成13 年度)の約502 兆円に比べ約6%減少した。

この間、実質GDP は8%増加した。

GDP デフレーターは13%、年平均で1.4%の下落を続けた。消費者物価指数も、ほぼ全期間にわたり下落を続けた。

②デフレの背景

長期にわたるデフレの背景には、

需要が供給能力を下回る需給ギャップの存在を前提として、企業や消費者の成長期待の低下、デフレ予想の固定化といった要因がある。

需要不足や物価の下落が所得を減少させ、デフレ予想と成長期待の低下を生み、更なる需要の下押しと物価の下落圧力をもたらした。

急速な円高の進行もデフレ圧力となり、デフレが円高の背景となっている面もある。

③デフレの影響

コスト増が生じても、厳しい競争に直面している分野では価格を引き上げることができず、賃金や収益が圧縮された。

国民の実質的な購買力を示す実質GNI(国民総所得)は、この6年間の年平均で0.6%下がっている。

④デフレから脱却するために

需給ギャップの縮小等に伴い、物価の下落テンポが抑えられてきている。

デフレから脱却するためには、適切なマクロ経済政策が必要である。

それとともに、生産、分配、支出にわたる経済の円滑な循環を妨げている構造的要因の改革が必要である。

こうした取組により、賃金や収益の増加を伴う国民全体にとって好ましい成長を目指す。


これは昨年7月に行われた内閣府の会議へのレポートの冒頭部分である。

デフレの基本的要因は需給ギャップの拡大と、それによる商品価格の低下にあるとしている。

明示はされていないが、低価格競争が引き金になり賃金・収益の低下がもたらされ、内需の一層の冷え込みにつながっているという認識と思われる。