異常な内部留保の根っこにはお金に対する無理解がある。
お金というのには足が生えていて、世間を回るものなのだ。
回ることで増えるものなのだ。
これはもちろん、社会全体をトータルに見た時に初めて分かるものなので、
個人や個別企業にとっては貯められるだけ貯めたいものだ。
しかしみんながお金を貯めこんでしまったら。世の中に金がなくなってしまう。
そうすると、みんなお金の山に埋もれて死ななければならなくなってしまう。

お金はいろいろなことに使われるが、仕事にも使われる。
材料を仕入れて、物を作って、それが売れると儲かる。
だからお金は儲かるためにも使われる。

なぜ儲かるかというと、材料費より販売価格のほうが高いからだ。
この差額は仕入れたり、加工したり、販売したりした仕事が生み出したものだ。
つまりみんなが仕事をすると、その分お金の量は増えることになる。

と言っても、日銀が発行するお金の量が増えないと計算は合わない。
だから日銀は景気を見ながらお札を刷り足していくことになる。

これは、富の量が増えてそれに見あってお金の量が増えたことになるから、
インフレにもデフレにもならない。
これはみんながその分だけ豊かになったというだけのことである。

つまりお金が回ることは、お金が増えることにつながっていくということだ。
お金が回るということは社会にとって大事なことだ。
だから、個々人はできるだけお金を沢山持っていたいのはやまやまだが、
社会全体としてはお金が回ってくれないと困るのだ。

だから行き過ぎた内部留保は、社会にとっては大変困ることだ。
社会が窒息してしまう。