リベルタード号歓迎集会での大統領演説

1月9日に、リベルタード号がアルゼンチンのマル・デル・プラタ港に帰還した時には、20万人が集まって歓迎集会を開きました。

そこでアルゼンチン大統領フェルナンデスが演説を行いました。赤旗はこの演説の内容をかなり詳しく紹介しています。

フェルナンデス大統領は、故キルチネル前大統領の未亡人。国会議員として、キルチネルとともにアルゼンチンの経済再建に尽力し、キルチネルの任期終了に伴い、後継大統領に就任した。




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我々は新自由主義路線と手を切った。そして自主的な経済発展と国民生活の向上を目指して頑張っている。

これに対し「ハゲタカ・ファンド」と呼ばれる国際投機資本は攻撃を仕掛けてきた。今その攻防は先鋭化している。

現在の国際状況は「無政府資本主義」だ。投機ファンドが国境を超えて国の主権と尊厳を踏みにじっている。これと闘うことが重要だと強調したい。

ガーナの司法当局は我が海軍の訓練用帆船リベルタード号を拘束した。これはアルゼンチンの国債を保有するヘッジファンド「NMLキャピタル」の仕業だった。彼らは債務の未払いを理由にガーナに差し押さえを要請した。この要請を受けたガーナ当局が行った措置であった。

アルゼンチンは2001年に債務不履行を宣言した。その後、新政府は国債を保有する債権者と交渉を開始した。そして価値を7割削減した新国債との交換を提案した。

債権者の93%はこの提案を受け入れたが、これに同意しないものも残っている。ヘッジファンドは元々の債権者ではない。彼らはこれら同意しない債権者の債権を二束三文で買い取った。そして100%の償還を求め、アルゼンチンの国有資産を差し押さえる動きを活発化させてきた。

投機ファンドはハゲタカだ。彼らは借金漬けや債務不履行になった国々の上を飛び回っている。そして降りてきて、額面の10%で債権を買い集め、それを100%で回収しようとしている。

我々は改めて宣言する。ハゲタカファンドへの支払いは一切拒否すると。

今回の闘いもその一つだ。リベルタード号の帰還は、その闘いの末に実現した。ロイター通信は「“無政府資本主義”に対する主権の勝利」と報じた。リベルタード号はアルゼンチンの主権と民族の尊厳を守る闘いの象徴となった。

故キルチネル前大統領が大統領に就任した、2003年以降の政府の活動を振り返ってみたい。政府は債務再編で合意した債権者に対して誠実に支払いを行なってきた。

それと同時に国内産業を立て直し、約530万人の雇用を生み出してきた。これは投機資本の横暴や新自由主義政策の破壊策動と闘いながら生み出した成果である。

いま投機資本は、アルゼンチンの政府専用機の差し押さえすら狙っている。それを防ぐため、1週間後の大統領のアジア各国歴訪に際して、専用機の使用を控えなくてはならなくなった。

投機資本との激しい攻防はこれからも続くだろう。それは他の国でも繰り返される可能性がある。だから諸国民の幸福を擁護するためには各国の共同した闘いが必要だ。

投機資本は世界を股にかけた略奪者である。そのことを念頭にいて、世界が堅固で真剣な立場をとることが必要になっている。

この闘いにおける国際的共同を心から呼びかける。

一体にラテンの人たちのこの手の演説は極めてレトリカルで読みづらい。これを読み通して記事にまとめた菅原記者には敬意を評したい。